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屋根塗装の見積もりの例やチェックポイントを紹介!坪数ごとの相場も
公開日:2021/04/14 / 最終更新日:2021/07/01
自宅の屋根の塗装を検討するとき、見積もりを依頼するための予備知識や、見積もりのチェックポイントを知りたいですよね。
また、どのような業者に見積もりを依頼するとよいのかも、知っておくと安心です。
この記事では、屋根塗装の見積もりをチェックして、優良業者を見極めるためのポイントや、屋根塗装工事の費用相場について解説しています。
屋根塗装の見積もりの依頼先を決めるときや、業者選びにお役立てください。
屋根塗装の見積もりのチェックポイント
ここでは、屋根塗装の見積書を受け取った際に、確認したいチェックポイント5つをお伝えします。
「一式」や「坪」表記よりも「平米」表記
塗装工事を施工する面積が、「平米(平方メートル)」で表記されているか確認しましょう。
「塗装工事一式で〇〇円」といった見積書や、施工面積が「坪」で表記されている見積もりより、施工面積が平米できちんと表記されている見積書が望ましいです。
実際に塗る面積がどのくらいなのか、見積書から確認できる方が安心です。
数量の欄に「一式」や「坪」表記されている項目が多い場合や、屋根塗装全体の費用が「一式〇〇円」「施工面積××坪」などで表記されている場合は、数量表を提出してもらうなどして、詳細を確認しましょう。
塗料の商品名の記載があるか確認
塗料の欄に、「シリコン性屋根用塗料」や「上塗り1回目用塗料」という表現ではなく、「〇〇ペイント商品名」と実際に使用する塗料のメーカー名と商品名が記載されているか確認しましょう。
塗料の商品名が書いてあれば、実際の性能や塗料のグレード、機能性をHPで確認できますし、相見積もりをとった際の比較材料にもなります。
商品名を聞いても、「うちで扱っているやつで、一番性能の良いやつを使いますんで」などと教えてくれない場合は、相見積もりを検討した方がよいかもしれません。
見積もり段階では、使う商品まで決まっていることが一般的ですので、必ず商品名は開示してもらうようにしましょう。
工程ごとの金額が明記されているか確認
見積書は、作業工程ごとに金額を算出します。
一部の工程が「一式」表記されることはありますが、基本的には、工程ごとに下記3つを明記するのが一般的です。
- 単価(1平米あたりの金額)
- 数量(施工面積を平米表記)
- 合計金額(単価×数量)
屋根塗装の基本的な工程のうち、「単価」「施工面積」「合計金額」の明記がとくに望ましいものとしては、以下があります。
- 下塗り
- 中塗り
- 上塗り
屋根塗装の工程をくわしく知りたい方は、こちらのコラムをご活用ください。
外壁塗装の工程とあわせて、屋根塗装の工程も解説しています。
保証書はあるか確認
塗装工事において、施工後にトラブルが起きる可能性はゼロとは言い切れません。
トラブルの例としては、塗装のはがれなどの不具合や、メーカーによる塗料のリコールなどがあります。
そういったトラブルに業者が対応することを証明してくれるのが、保証書の存在です。
契約前には、保証内容についてしっかり理解しておきましょう。
万が一のトラブルに対応する気持ちを具体化したのが保証書の存在なので、しっかりとした保証書は業者に対する信頼材料になります。
値引きがあったら理由を確認
大幅な値引きはありがたく思えますが、なぜ値引いてくれるのか、どうして値引きができるのか、理由を確認しましょう。
塗装工事の見積もりの工事費は、工事を行う作業員の人件費と、塗料や副資材(シーリング材やタスペーサー、補修材など)の材料費、諸経費、そこに多少の利益が上乗せされてできています。
10万円を超える大幅な値引きは、とても難しい企業努力が必要になるのです。
特に、自社施工の場合、利益率はギリギリまでカットされていますので、値引きはさらに難しいものになります。
大幅な値引きがあった場合、値引きで安くなったように見せるため、もともと料金が上乗せされていた可能性もゼロではありません。
手放しで喜ばず、なぜ値引きをしてくれるのか確認し、信頼材料にしましょう。
相見積もりはするべき?屋根塗装の見積もりの例とあわせて解説
相見積もりの考え方を解説し、相見積もりのときに役立つ見積もりの例を紹介します。
相見積もりはするべき?
塗装工事では、数社に見積もりを依頼し、見積書を比較して検討する「相見積もり」を実施することが少なくありません。
しかし、相見積もりは労力と時間が必要なことです。「絶対に相見積もりをしなきゃ!」と思いつめることはありません。
相見積もりは、1社目の見積書や対応に不安があった場合に行うのがよいでしょう。
また、訪問営業の業者から見積もりをもらった場合には、相見積もりをしておくことがおすすめです。
訪問営業の外壁塗装の価格は割高な傾向にあるためです。
どの業者も、基本的に見積もりまでは無料で対応してくれるため、相見積もりにあたってお金の心配をする必要はありません。
ただし、見積もりを頼んだ業者が多すぎると、
- 見積書や名刺、資料や担当者の印象などを管理するのが至難の業になる
- 「どの業者に依頼するか」の選択肢が増えすぎて、業者選びが難航する
上記のようなことになりかねないため、相見積もりは3社以内にとどめるのがおすすめです。
屋根塗装の見積もりの例
下記は、屋根塗装工事の見積もりの例です。
相見積もりをする際、比較検討にご活用ください。
屋根のメンテナンス知識
屋根を長持ちさせるためには、適切な時期に適切なメンテナンスをすることが大切です。
屋根に塗装が必要な理由や、塗装が必要な屋根とそうでない屋根の種類について解説します。
屋根に塗装が必要な理由
屋根に塗装が必要な理由には、次の3つです。
- 屋根の防水性を維持し、雨や風から住まいを守るため
- 建物の美しさを維持し、資産価値を保つため
- 建物の異常を直し、寿命を延ばすため
屋根は、建物の中でも特に紫外線や雨風のダメージを受けやすく、劣化が早い部分です。
塗装を行うことで、建物の本来もつ防水性や耐候性などの機能を維持し、色褪せなどの劣化を防ぐことができます。
また、定期的にメンテナンスを行うことで、雨漏りや屋根材の破損などの異常を早く発見し、対処することができます。
適切な時期に屋根塗装を行うことで、建物の寿命を延ばし、資産価値を保てるメリットもあります。
塗装が必要な屋根と必要でない屋根
屋根は、使っている屋根材の種類によって、塗装が必要か必要でないか変わってきます。
塗装が必要な屋根は、次の3種類です。
- スレート材を使用したスレート屋根
- セメント瓦の屋根
- トタンやガルバリウム鋼板などの金属屋根
上記の、塗装が必要な屋根の基本的なメンテナンス知識を簡単にご説明します。
スレート屋根コロニアル、カラーベストとも呼ばれる薄い板状の屋根材のことです。
天然石を使った天然スレート、アスベストを含む石綿スレート、無石綿スレート、セメント系スレートがあります。
新築から7~10年を目安に塗装を行い、耐用年数は20~30年とされています。
セメント瓦の屋根セメントで作られた瓦を葺いた屋根のことで、防水性を塗装によって保っているため、定期的な屋根塗装が必要です。
新築から10~15年を目安に塗装メンテナンスを行いましょう。
耐用年数は30年前後です。
金属屋根薄い鋼板に亜鉛メッキ加工をした屋根材をトタンと呼びます。新築から7~10年が塗装の目安ですが、最近は使われることが少なくなりました。
代わりに使われることが多くなったガルバリウム鋼板は、耐久性がアップし、新築から10~15年を目安に塗装を行います。
耐用年数は30~40年前後です。
塗装が不必要な屋根としては、伝統的な日本瓦(粘土瓦)があります。
日本瓦の屋根「和瓦」とも呼ばれます。塗装メンテナンスは必要ありません。
代わりに、下地として使われている「野地板」や副資材の「漆喰」などのメンテナンスは必要になります。耐用年数は60年以上とされています。
塗装以外のメンテナンス工事
塗装メンテナンスでカバーしきれないほど屋根が傷んでいる場合、次のような選択肢があります。
- 既存の屋根の上から新しい屋根材を葺く「重ね葺き」
- 既存の屋根を撤去して新しい屋根を葺く「葺き替え」
重ね葺きや葺き替えは、塗装工事よりも多額の費用が必要になります。
塗装以外の屋根メンテナンスの種類や、屋根材の寿命など、くわしくはこちらのコラムをご確認ください。
スレート屋根(コロニアル屋根)の塗装について
最近の戸建て住宅では、スレート屋根の住宅が非常に多いです。
スレート屋根(コロニアル屋根)
スレート屋根の住宅にお住まいなのであれば、屋根の状態などに応じて、塗装メンテナンスを定期的に実施することをおすすめします。
戸建てのスレート屋根のスレート材は、水気を吸ったのが原因で変形したりひび割れたりすることがあります。
このようなことを防ぐために、スレート材は塗料のコーティング(塗膜)で保護するのが基本です。
しかし、塗膜は経年で保護機能が低下したりはがれたりします。このため、塗装メンテナンスで塗膜を定期的に新しくすることが必要なのです。
さらに、塗装をすれば、コケが繁殖したり色があせたりした屋根でもきれいになります。
スレート屋根の塗装の詳細は、こちらのコラムでご確認ください。
「カッターと使った縁切りかタスペーサーが必須」など、スレート屋根の塗装ならではの注意点も解説しています。
屋根の塗装サイン
屋根の塗装サインとしては、次のようなものがあります。
- 屋根表面の色あせ
- チョーキング(屋根の表面を触ると白い粉が手につく現象)
- カビ、コケの繁殖
- 塗膜がはがれている
- 板金の浮き、めくれ
- 屋根材のめくれや割れなどの損傷
- サビ(金属屋根の場合)
屋根に塗装サインが見られたら、外壁とセットで見積もりをとるのがお得でおすすめ。
屋根と外壁をまとめて施工することで、次のメリットがあります。
- 屋根塗装にも外壁塗装にも必要な足場費用が一度で済む
- 業者探しの手間が一度で済む
外装の塗装工事は、足場架けの騒音や、塗料の臭いなど、ストレスを感じられる部分が多いです。
近隣への迷惑が気になる工事でもありますので、できればまとめて終わらせたいですね。
デメリットとしては、一度に屋根と外壁塗装のための多額の費用が掛かってしまうことです。
こちらのコラムでは、外壁の塗装時期についてセルフチェック方法などを紹介しています。
塗装時期の見極めにぜひご活用ください。
屋根塗装を検討中の方へ
屋根塗装を検討中の方へ、屋根塗装の相場や、知っておきたい業者選びのポイント、お得に屋根塗装をするための助成金や補助金、火災保険の情報をお伝えします。
屋根塗装の見積もり価格の相場
屋根塗装の見積もりにあたって、「相場を知っておきたい」とお考えの方もいるかと思います。
諸条件によりますが、屋根塗装の相場は、一般的な戸建て住宅(建物の床面積の合計が30坪前後の2階建て住宅)の場合で20~40万円ほどです。
※足場代は除きます。
ただし、塗装費用は、延床面積(建物の床面積の合計)の大きさや使用する塗料などで大きく変わってくる点に注意が必要です。
次のコラムで、
- 坪別(20坪、30坪、40坪、50坪)の相場
- 屋根材別や塗料別(アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素、無機)の相場
- 各工程の単価目安
- 費用を抑えるコツ
- 陸屋根と三角屋根のメンテナンスの違い
これらの内容を解説しているので、相場についてもっとくわしく知りたい方は、ぜひご一読ください。
業者選びのポイント
屋根塗装を成功させるためには、業者選びがとても大切です。
優良業者を見極め、悪徳業者を避けるために、知っておきたいポイントについて、こちらのコラムをぜひ参考にしてみてください。
助成金や補助金、火災保険
外壁塗装や、屋根塗装では、多額の費用がかかります。少しでもお得に行えればうれしいですよね。
条件つきではありますが、自治体によっては、塗装工事に利用できる補助金や助成金が用意されていることがあります。
くわしくはこちらのコラムをご確認ください。
外装が自然災害で損傷を受けた場合は、修理費用を火災保険でまかなうことができます。
塗装工事と火災保険の適用を上手に使うポイントについては、こちらのコラムをご確認ください。
遮熱塗装
遮熱塗装とは、太陽の熱を遮断することで、建物の外装(屋根や外壁など)の温度の上昇を抑える効果がある「遮熱塗料」で塗装することです。
屋根に遮熱塗装を施工することには、夏の室内温度を下げ、エアコンの冷房効率を下げるなどの良い効果があるとされています。
遮熱塗料の塗装について、くわしくはこちらのコラムをご参照ください。
まとめ
屋根の塗装について、見積もりのチェックポイントや屋根を正しくメンテナンスするために知っておきたいポイントについて解説しました。
屋根塗装工事は、建物の寿命を延ばし、機能性や美観を維持するためにとても大切なメンテナンスです。
見積もりの検討をじっくりと行い、優良業者を選んで、適正価格で納得のいく工事ができるとよいですね。
屋根塗装を検討している方、屋根の汚れや色あせが気になっている方は、いえふくまでお気軽にお問い合わせください。