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【外壁塗装をDIY】還暦記念、古希記念の奮闘記 第三話
公開日:2017/10/17 / 最終更新日:2021/06/24
足場業者の選定
10年前に依頼した足場業者は素晴らしかった
今年(2017年)の3月頃から、前回と同じ7月頃から始める外壁塗装の準備を少しずつ始めました。
まず、足場の業者を選定することから開始しました。
前回の足場業者は、電話帳で調べ、我が家に近い業者を選びました。
その業者は本当によくやってくれました。
その業者は、私が外壁塗装の素人ということを勘案してくれて、階段ハシゴを直接付けてくれました。
普通なら、地面から2段目までは通常の垂直架けのハシゴで、2段目以上から階段ハシゴなのです。
しかし、私が外壁塗装に慣れていないので、危なくないようにと気を利かしてくれたようでした。
また、全体的に足場が多いように感じられ、がっしりと組まれているように思えました。
私は住宅メーカーとしての社員が長かったので、足場については多少目が肥えているつもりでした。
しかし、その足場については、これまでに見たことがないような頑丈さで組まれているようだったのです。
ですから、私はかえって責任を感じました。
その足場に恥じないような塗装をしなければ恥ずかしい、とのプレッシャーを無言のうちに受けたからです。
しかも、その足場は今から思うとレンタル料がとても安かったように思われます。
期間的には45日ほど架けてもらったのですが(こちらの都合で多少、延長をお願いして)、全部で86,000円くらいでした。
担当者や職人さんたちも気さくな方が多く、その業者を選んで本当に良かったと思いました。
ですからその時思ったことは、もし10年後にもやる時も、必ずこの足場業者さんに再びお願いしようと思い、その後もその足場業者さんの資料を大切に保管していたのです。
三浦友和似の足場業者(候補1)
10年ぶりにその足場業者さんに早速電話をかけました。ところが、返ってきた返事は「おかけになった電話番号は、現在使われておりません」とのつれない返事となってしまったのです。
すでに廃業になっていたのかもしれません。がっかりしましたが、あきらめざるを得ませんでした。
大げさに言って10年間期待していただけに、とても残念な思いがいたしました。のっけからつまずかされる結果となったのです。
そこで、気を取り直して電話帳を調べ、同じ町の足場業者を選定し電話をかけてみました。
まず、私が塗装業者でないことや自分では2度目の外壁塗装になることなどを話すと、相手から「取りあえずは下見と見積もりをさせてほしい」との話となり、直後に自宅に来てくれました。
担当者は年齢が35歳前後の若い男性で、少しばかり現在の三浦友和にどことなく似ている作業服姿の青年でした。
感じは決して悪くなく丁寧な応対ぶりでしたので、見積もりを依頼することになり、結果として28坪の我が家で、129,000円の見積額を得ることとなりました。
でも私には、その金額が少し高いように感じられました。
前回の10年前のときが86,000円でしたから、10年前とはいえそれと比べるなら相当高いように感じられたのです。
ですから私はその時、「あの三浦友和め、相当ぶってるな(高く見積もっているな)」と感じたのでした。
すると妙にその担当者が疑わしく思えてきて、すぐに発注することをためらう結果となったのです。
テキトウな大きい足場業者(候補2)
ところが、ふと頭をよぎったのが、すぐ近くにある大型開発の分譲住宅地内の、いつも通り過ぎる道路端にある大きな足場の工場だったのです。
工場というと、足場を生産している工場のイメージとなります。
しかしそうではなく、その大型開発地の分譲地内で住宅を建てるのに際し、足場だけの発注を一手に引き受けてやっているような足場会社だったのです。
したがって、その足場会社の広い敷地内には、無数の足場材量が保管されていて、あたかも工場のように思えるような雰囲気を醸し出していたのでした。
そのことを思い出した私は、果たして私のような素人を相手にしてもらえるだろうか、との多少の気後れや不安を感じました。しかし、「えーい、当たって砕けろだ」と自分に無理やり言い聞かせ励ましました。
すると妙に勇気が湧いてきて、しかも大規模な業者だけに格安でやってくれるような気がしてきたので、勇んでその会社に向ったのでした。
会社は意外にも歓待してくれました。応対してくれた担当者は、素人さんをやるのは滅多になくて私自身は初めてですと言いながら、ちょっとお待ちくださいと言い終えて、何やら奥の上司と相談する格好となりました。
そして、しばらくして戻ってきて、「いいですよ、やらしてもらいます」との返事があり、後日下見に来てくれることになったのです。
ところがその下見の後、何日経っても見積書が届かず、少しいらいらさせられました。
こちらが素人だから侮っているのかあるいは忘れているに違いない、と考えた私は、その下見の日から10日ほど後に、こちらから電話を入れてみたのです。
そうしたところ、「実は今日お届けしようかと思っていたのですが」とのことで、それが多少わざとらしく聞こえた上に、しかも金額は138,000円で前払いが条件だと、のたまう始末。
こちらにとっては散々待たされた挙句に、そうした返事を受けて気分を害されました。
その時に、ふとその脳裏をよぎったのが、あの三浦友和の、どことなく人の善さそうな笑顔だったのです。
そうなると人間とは誠に勝手なもので、その友和が妙に誠実にまた可愛らしく思えてきたから不思議でした。
結果、工場の方は断ることとし、三浦友和に決定したのでした。
今そのことを冷静に振り返るなら、10年前の80,000円はいかにも安すぎました。
今回断った大きな工場ばりの足場会社は、大手住宅会社相手の専門業者として、急がない見積もりのスタンスがビジネススタイルとして普通だったかもしれません。
そうした意味で、こちらも少し被害者妄想にかられていたかもしれません。
結果としてその三浦友和は、今回の私にとってふさわしい相手だったと思えたので、そこに決めることになりました。
足場がかけられた我が家
塗装資材の調達
外壁塗装専門店に向かってみました
足場業者を決めた後、次に決めねばならないことは、実際に用いる塗料や道具の選定でした。
中でも肝心なのは、塗料の選定だったのです。
前回は、ホームセンターで購入したのですが、特に問題はなかったので、今回もホームセンターで購入しようと考えました。
けれども今回は、その調達のあり方を前回よりも少しレベルアップした形で入手したい思惑が働きました。
近くでリフォーム業を経営している知人に相談したところ、
「塗料に関しては、ホームセンタ―よりも塗装業者が常時使っている塗料専門店の方が、品質も良い。しかもリーズナブルだ」とのアドバイスを受けたのです。
知人は外壁塗装に関しての専門業者ではなかったので、紹介を受けることは出来ず、自分で塗料の専門店を探しました。
すると意外にも、自宅から車で10分程度の近いところに外壁塗装専門店がありました。
そこでさっそくその店に行ったところ、何種類かの外壁の塗装材料は並べてあったものの、思ったよりも少なくて、むしろホームセンターの方が沢山あるように感じられました。
しかも、それらには価格表が一切取り付けられていなくて、ホームセンターと比較して安いのか高いのかさっぱり見当が付きませんでした。
それほど広くない店内には、店員さんがいるのか分からない状況で、「いらっしゃい」の掛け声もなければ、人の出てくる気配さえ感じられないのです。
そのうち出てくるのかなと少し期待したのですが、何の反応も変化も起こりませんでした。
おかげで私としては、気軽に店内を見て回ることはできました。
しかし、ここの経営者は商売っ気がないのか、どこかで店内を監視していて相手が素人くさいと分かると侮って相手をする気にさえならないのではないかという、こちらに少しいじけた思いさえ湧いて来ました。何か言いようのない一抹の寂しさを覚える結果となったのです。
大型のホームセンターに行きました
そこで、そそくさとその店を後にした私は、まるで仕切り直しでもするかのような気分で、距離的には少し遠い大型のホームセンターに向う気持ちになりました。
普段なら、ほんの小さな買い物であれば、車で10分くらいの比較的小規模のホームセンターへ行くのが常です。
しかし、外壁塗装という大仕事となると、時間をかけてでも品揃えが充実していて、望む物のたいがいは揃っている大型店が良いと思えました。
自宅からほぼ同じ方向へ車で走って、約1時間かかるのがホームセンターJ(仮名)です。
40分程で行けるのがホームセンターK(仮名)でした。それら2つの大型ホームセンターは、毎週水曜日に必ず新聞の折り込みチラシが入ってくるものですから、普段からいつも見比べては楽しんでいました。
やがて、商品のたいがいはホームセンターKの方が幾分安いことに気付くようになりました。
それまでは、いつも直接遠くのホームセンターJへ行っていたのですが、今回はホームセンターKに決めたのです。
もし、ホームセンターKで駄目ならホームセンターJに向かおうと考えていたのでした。
接客にはお客様への心遣いが不可欠です
ところで、ここで私はすべてのホームセンターの対して、一つだけ言いたい文句があります。
それはどこの店員さんにも共通してありがちな顧客対応の仕方なのです。
店員さんに何かを問い尋ねた場合にありがちな傾向として、表向きは卒のない対応ではあったとしても、その心の内のどこかでは、
「自分は今他の仕事に専念している最中なのに、それを中断させられて面倒くさい客だな」
という本音部分の表情が垣間見えることがありました。
それが以心伝心でこちらに伝わって来て、不愉快な思いをさせられることが、けっして少なくないということです。
確かに、ホームセンターの店員さんは極めて忙しいです。
自分が何かを調べているときや商品を熱心に並べ替えているときに他から声をかけられると、自分の仕事が中断させられることで不愉快さを感じることがあるのかもしれません。
それは、立場を変えて考えるなら分からないことではないのです。
しかし、そうした受け止め方によって、接客第一の大切さをないがしろにし、お客に不愉快な思いをさせているなら、それはどこかで大きな勘違いをしているように思えてならないのです。
品揃えや調べ事などの雑務すべては、直接的にお客様に接してはいなくても、最終的にはそれらをお客様に提供するという本旨と目的を忘れていることに他ならないからです。
ですから、その本分の大切さを見失ってしまうなら、それは本末転倒ともなり、まさに文字通りに主客を転倒させてしまっている結果でないかと思えるからです。
したがって大事なことは、まずお客様への対応を第一義的なことと認識し、商品を並べたり何かを調べたりする雑務は、むしろそのための二義的な作業であると考えなければならないかという事です。
そして、もしお客様に不愉快な印象を与えているなら、それではとてもプロの仕事人であるとは言えなくなってしまうのではないでしょうか。
それは、単にホームセンターに限らず何業においても、またどんな立場に立たされていようとも、サービス業である限り、尤も基本的で大切な心が構えになっているのではないかと思えるのです。
その意味で、今回初めて訪れたホームセンターKは、その期待が裏切られることはありませんでした。
広い売り場面積を有していますから、所々で色んなことを尋ねたのですが、愛想よく親切に応対してくれました。
店員さんの方から声をかけられることもありました。
私は普段の買い物で店員さんからの声掛けをあまり好みませんが、それでもその時ばかりは気に障ることがありませんでした。
それほどに神経の行き届いた自然な声掛けであったに違いありません。
特に、目的の塗料売り場に立った時は、一人の年配婦人の店員さんが気楽に声をかけてくださり、親切に応対し、商品を詳しく説明してくださいました。
見ると、その塗料売り場の一角には、区画を切って店員さん専用デスクとイス・パソコンなど置かれていました。
おそらくその店員さん自身は、そのブースの専門の責任者として配置されていたに違いありません。
専門的な知識においても、こちらの納得のゆく説明を行うことができたのでしょう。
奇しくも、その時思い出されたのは、前述のここに来る直前に訪れた塗料専門店のことでした。
商品の説明もなければ値段の表示もなく応対さえない、客としての立場もまったく無視されたことが、砂を噛むような味気なさで思い出されたのです。
今日では、昔のように塗料を扱う小売専門店がさびれたり淘汰されたりして、だんだん少なくなり、こうした大型店が極めて繁栄しています。
しかし、全てとは言いませんが、そこにはこうした店舗にみられるような、サービスの欠落に原因があっての結果となっているからではないでしょうか。
とりわけこの大型店は、まさにそのネーミングに負うところのホームセンターKで、フレンドリーなお店となっていました。
したがって、躊躇(ちゅうちょ)なくそこで買いそろえる結果となったのです。
ここで、外壁用の塗料とともに買い集めたものを紹介します。
商品名 | 数量 | 価格(税込み) |
---|---|---|
水性ペイントFワイド14 | 1缶 | 13,800円 |
水Fシーラー | 1缶 | 8,780円 |
テツモクトタンペイント | 1缶 | 2,980円 |
モッコウパテA 1kg | 3袋 | 1,960円 |
水性ツヤありペイント多用途 | 1缶 | 2,138円 |
セーフティヘルメット | 1個 | 997円 |
油性トタン用ペイント0.7ℓ | 1個 | 1,780円 |
ペイントうすめ液 | 1缶 | 498円 |
Pうすめ液 | 1缶 | 428円 |
ヌノコロナマスカテープ | 1巻 | 190円 |
ローラー替 | 1個 | 278円 |
マスキングツツ18ミリ | 1個 | 398円 |
バンノウバケ70ミリ | 1個 | 98円 |
バンノウバケ50ミリ | 1個 | 88円 |
バンノウバケ30ミリ | 1個 | 78円 |
合計 | 36,679円 |
足場代が129,600円でしたから、費用は全部で166,279円となりました。
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