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コロニアル屋根塗装の費用・相場はいくら?注意点や業者の選び方を完全解説
公開日:2021/03/18 / 最終更新日:2021/07/01
住宅を建ててから年数が経って気になってくるのが、やはり屋根の劣化やメンテナンスですよね。
最近ではコロニアル屋根の住宅が多いですが、コロニアル屋根は定期的なメンテナンスを要する屋根です。
- コロニアル屋根の塗装費用はいくら?
- メンテナンスは具体的に何をするの
このようなことを疑問に思っている方もいると思います。
自宅の屋根材にあった適切なメンテナンスをしないと、屋根材が傷むなどして後悔する恐れがあります。
コロニアル屋根の住宅にお住まいであれば、コロニアル屋根のメンテナンスについて知っておくことが重要です。
この記事では、コロニアル屋根の塗装やその費用、メンテナンス工事の種類や、火災保険を利用してのメンテナンス、DIYについて解説しています。
自宅のコロニアル屋根を、長くきれいに保つために、ぜひご一読ください!
コロニアル屋根塗装の相場
コロニアル屋根塗装の相場は、延床面積が30坪の2階建て住宅の場合(塗装面積が60~80平方メートル)で、60万~80万円です。
塗装費用は、屋根の大きさや、使用する塗料の種類などで変わってきます。
耐用年数の違う3種類(ウレタン塗料・シリコン塗料・フッ素塗料)の塗料ごとの相場と耐用年数をご紹介します。
外コロニアル屋根塗装の相場
塗料の種類 | 30~39坪 | 40~49坪 | 50~59坪 |
---|---|---|---|
ウレタン塗料 | 40~50万円 | 50~60万円 | 60~70万円 |
シリコン塗料 | 45~55万円 | 55~65万円 | 65~75万円 |
フッ素塗料 | 55~65万円 | 70~80万円 | 85~95万円 |
各種塗料の耐用年数
塗料 | 耐用年数 |
---|---|
ウレタン塗料 | 8~10年 |
シリコン塗料 | 10~15年 |
フッ素塗料 | 15年~20年 |
戸建て住宅の外壁塗装では、価格と耐用年数のバランスの良さからシリコン塗料が選ばれることが多いです。
フッ素塗料の場合、費用はウレタン塗料と比べると20~30万円ほど高額ですが、耐用年数が10~15年と長く、1番耐久性があります。
コロニアル屋根の塗装サイン
コロニアル屋根の塗装時期がわかるサインは主に4つあります。
- 屋根の色あせや変色
- コケやカビの発生
- コロニアルの反りや割れ
- 棟板金(むねばんきん)のクギ抜けや浮き
屋根の色あせや変色
新築時に比べて、屋根が色あせたり変色したりしていると感じたら、そろそろ塗装メンテナンスを検討しましょう。
また「チョーキング」と呼ばれる劣化のサインが出ている可能性も。紫外線に塗料が粉状になって浮いてくる現象で、塗り替えを行った方がよいサインです。
コケやカビの発生
コロニアルにコケやカビが発生したら、塗装サインです。
コロニアルはセメントが主成分で、塗装によって防水性が保たれています。
しかし、経年劣化により塗膜(塗料が乾燥して形成する膜)が剥がれると、防水性が低下します。そのため雨水や湿気の浸入を防ぐことができず、コケやカビが発生してしまいます。
コロニアルの反りや割れ
コロニアルに反りや割れが発生したら、塗装のサインです。
雨風の影響や経年劣化で防水性が低下したコロニアルは、湿気を吸った状態と乾燥した状態を繰り返すことによって、反りや割れが発生します。
棟板金のクギ抜けや浮き
棟板金のクギ抜けや浮きが発生したら、塗装サインです。
棟板金とは、屋根のてっぺんに被せる金属板のこと。
気温の影響で膨張と収縮を繰り返すと、クギが動いて抜け落ちたり、浮いてきたりします。
コロニアル屋根に塗り替えは必要?
コロニアルにかぎらず、スレート屋根に塗り替えは必要です。
スレート屋根とは、下の写真のような写真の屋根です。コロニアル屋根は、スレート屋根の1種です。
色あせた状態のスレート屋根
定期的な塗り替えは、10年を目安に考えましょう。
10年以上経ち、メンテナンスをせずに放置すると、屋根材の防水性が失われ、雨漏りなどのトラブルが発生する恐れがあります。
劣化によるひび割れやすき間に、雨水が入り込んでしまう可能性も。
塗り替えのタイミングがわからなければ、業者に屋根を点検してもらいましょう。
屋根表面だけではなく、防水シートなど普段見ることのない箇所も点検してもらえます。
定期的な点検と塗り替えは、住宅に長く住み続けるためのポイントです。
コロニアル屋根の塗装の工程
コロニアル屋根の塗装の工程は下記の表になります。
工事日数の目安は10日前後をみておきましょう。
ただし、天候や屋根の劣化具合によって、期間は変わってきます。
工程 | 日程 |
---|---|
近隣へのあいさつと塗装準備 | 1日目 |
足場の設置 | 2日目 |
養生 | 3日目 |
高圧洗浄 | 4日目 |
下地処理 | 5日目 |
下塗り | 6日目 |
中塗り | 7日目 |
上塗り | 8日目 |
縁切り | 9日目 |
手直しと点検 | 10日目 |
片付けと足場の解体・撤去 | 11日目 |
コロニアル屋根の塗装工程を順に解説します。
近隣へのあいさつと塗装準備
近隣住民の方々に、外壁塗装工事の実施にあたって、「よろしくお願いします」とあいさつまわりをします。
塗装工事をする際には、騒音や車の出入りなど多くなります。ご迷惑をかけてしまうので、事前に説明と挨拶を済ませておくのです。
基本的には、塗装業者があいさつまわりをしてくれます。万が一、業者がしてくれない場合は、1週間ほど前に近隣の方々に下記のことを伝えておきましょう。
- 工事の開始日と終了予定日
- 工事を行う時間帯
- 休日の有無
あいさつする際には、ハンドタオルといった粗品を一緒に渡すのが一般的です。もし自分で準備できなければ、業者に相談してみてもいいでしょう。
余計なご近所トラブルを生まないための防止策としても、最初のあいさつまわりは大変重要なものなので必ず行いましょう。
足場の設置
あいさつが終われば、次に足場の設置をします。
足場は、安心で確実な塗装をするために設置します。足場の設置具合で出来栄えが左右すると言っても過言ではありません。
養生
足場の設置後は「養生」をします。養生の目的は下記の2つです。
- 塗料が飛び散ったりたれたりして、施工主の車や近隣の住宅を汚すことがないようにするため。
- サッシの窓枠など塗装が不要な部分に、塗料が付着しないようにするため。養生をせず作業すると、塗装部分と不要な部分との境目が曲がったり、誤って塗装してしまったりする可能性も。
しっかり養生することで、塗装の仕上りが大きく変わります。
高圧洗浄
高圧の水で屋根に付着しているカビやホコリなどをきれいに洗い流す作業です。
汚れた状態で塗装すると塗料のくっつきが悪く、剥がれの原因になります。
下地処理
ひび割れ(クラック)部分など、不具合がある箇所をすべて補修します。
屋根のてっぺんにある棟板金は、サンドペーパーを使用してケレン(金属のサビや古い塗膜を削ぎ落す)作業を実施し、塗装しやすい状態にします。
下塗り
下塗りには「シーラー」と呼ばれる専用塗料を使用します。塗装の基礎となり、大事な工程です。
下塗りの役割は、塗装面と中塗り・上塗り塗料との密着性を高めることや、塗料の吸い込みを均一にして塗装ムラを防ぐためです。
中塗り・上塗り
下塗りがしっかり乾いたあとに、中塗り・上塗りをしていきます。
下塗りでは下地用のシーラーを使用しましたが、中塗り・上塗りでは仕上げ用の塗料を塗っていきます。
2度塗ることによって塗膜(塗料の膜)が適正な厚みになり、雨水や紫外線から屋根を守ります。
縁切り
塗装を終えたあとは「縁切り」を行います。
屋根材と屋根材が塗料でくっついた状態なので、あえてすき間をつくり、屋根材同士の間から雨水が下に流れるようにします。
縁切りをしないと、排水がとどこおって屋根材が雨水を吸い、屋根の劣化の原因になるのです。
コロニアル屋根塗装の注意点
この章ではコロニアル屋根塗装の注意点を解説しています。注意点が2つあるので、塗装前に確認しておきましょう。
縁切りは必須
コロニアル屋根の塗装では、「カッターによる縁切り」または「タスペーサー設置による縁切り」のどちらかの工程が必須です。
縁切りには、屋根材と屋根材との間にすき間をつくり、屋根の雨漏りを防ぐ役割があります。
カッターによる縁切りは、塗料でくっついた屋根材同士を、塗装後にカッターなどで切りはなしていく作業です。
雨水が屋根材の下に溜まらないように、排水できるすき間をつくります。
タスペーサーとは、中塗りを実施する前の時点で、屋根材と屋根材の間に挿入しておく部材です。
屋根材同士のすき間をあらかじめ確保しておくことで、屋根材同士が塗料でくっつかないようにする役割があります。
部材を下塗り完了時に挿入するだけで設置できるので、カッターで縁切りするよりも簡単です。
現在は、カッターで縁切りをする代わりに、タスペーサーを使う業者がほとんどとなっています。
塗装に向かない屋根もある
コロニアル(スレート)屋根の製品にはいくつか種類があり、なかには塗装メンテナンスに向かないものもあります。
- ニチハ株式会社の「パミール」
- 積水化学工業の「セキスイかわらU」
- クボタ(現ケイミュー)の「アーバニー」
上記の3つは不具合が見つかった製品であり、現在販売が中止されています。
もしご自宅で使われているなら塗装は避け、違うメンテナンス方法を検討しましょう。
そのまま塗装をしてしまうと、しばらくして塗装の剥がれやひび割れが発生する恐れがあります。
コロニアル屋根の塗装以外の工事
上記で紹介した3つの屋根材(パミール・セキスイかわらU・アーバニー)が自宅で使われていたら、塗装以外の工事を検討しましょう。
塗装以外の工事は2つあります。
- 重ね葺き(カバー工法)
- 葺き替え
塗装以外のメンテナンス方法「重ね葺き(カバー工法)」「葺き替え」についてくわしく知りたい方は、こちらをご参照ください!
屋根が台風被害を受けているなら火災保険が使えるかも
屋根が台風や大雨で被害を受けているなら、火災保険が使えるかもしれません。
契約プランによりますが、火災保険は火災だけでなく、落雷や台風、大雪といった自然災害にまで対応しています。
屋根が剥がれたといった大きな損害はもちろんのこと、ひび割れや少しの補修ですむ場合でも、請求ができる可能性も。
申請する前に気をつけるポイントは5つあります。
- 申請は被害から3年以内に
- 工事が終わった後でも申請可能
- 壊れた箇所を写真に残しておく
- 申請は業者が代行してくれることも
- 費用が免責金額に満たないと申請はできないこと
まずは、自宅の火災保険がどんな内容で契約しているか把握することが重要です。
確認して、万が一被害にあった時にすぐに対応出来るようにしましょう。
コロニアル屋根のDIYは危険
コロニアル屋根に限らず、屋根メンテナンスのDIYは危険なのでやめましょう。
屋根の工事は高所で行われるため落下の危険性があり、大きな事故になりかねません。
たしかに、DIYは塗装費用を安く抑えられるメリットはあります。しかし、落下の危険性があることはもちろん、塗装方法を間違えると屋根を傷める可能性も。
DIYで塗装するにしても、足場の設置が必須です。高さ5mを超える足場を設置する際には資格が必要なので、必ず専門業者に依頼しましょう。
屋根塗装の塗料選び・業者選び
屋根塗装を検討している方に、失敗しないためにも知っておいてほしいことがあります。それは屋根塗装の「塗料」と「業者」の選び方です。
下記でそれぞれ解説します。
塗料選び
塗料選びでポイントとなるのは、「予算」「耐久性」「機能」の3つであることが多いです。
- 塗装工事にいくらくらいかけられるか?
- 塗料にどの程度の耐久性を求めるか?
- 塗料にどんな機能を求めるか?
上記を検討する必要があるのです。
ただし、塗料と屋根の相性にも配慮が必要な点に注意しましょう。
相性が悪い塗料で塗装すると、本来の耐用年数よりも早くはがれてしまう恐れが高くなります。
塗料と屋根の相性については、業者に屋根を点検してもらって確認するのが1番確実です。
塗料選びの3つのポイントの詳細は、こちらのページからご確認ください。
下記のページでは、いえふくおすすめの塗料を紹介しております。ぜひご参照ください。
業者選び
屋根塗装の業者選びは重要です。
業者選びで失敗すると、雑な工事をされたり、後で追加料金を請求されたりするなどのトラブルに発展するかもしれません。
下記の記事で、塗装業者の見極め方や信頼のおける優良業者の特徴について解説しています。
大切なマイホームの塗装工事を、トラブルなく気持ちよく終えたい方はこちら!
いえふくの屋根塗装
いえふくは、コロニアルをふくめ、スレート屋根の塗装工事の実績があります!
コロニアル屋根の色あせやメンテナンスが気になっている方は、ぜひ1度、いえふくにご相談ください。
屋根の状態やお客様のご希望に合わせ、最適な工事プランを提案し、誠心誠意をもって施工させていただきます。
まとめ
今回は、コロニアル屋根の塗装について解説しました。
コロニアル屋根の塗装には、気をつける点が2つあります。
- 塗装以外のメンテナンスをした方がよいコロニアル(スレート)屋根がある
- 「縁切り」の工程が必須
ご自宅のコロニアル屋根のメンテナンスに不安のある方には、業者に点検を依頼し、メンテナンス方法を確認することをおすすめします。
屋根リフォーム(塗装、葺き替え、重ね葺き)をお考えの方は、いえふくまでお気軽にご相談ください。調査やお見積もりは無料です!