みんなの外壁塗装ガイド
【決定版】外壁塗装見積書の良い例はこれ!業者の見極めに必須
公開日:2019/10/02 / 最終更新日:2021/11/27
- 外壁塗装の見積書ってどんなものだろう?
- 見積もりをとったはいいけど、見積書の見方がわからない
自宅の外壁塗装にあたって、上記のように悩む方は多いでしょう。
このコラムでは、外壁塗装の見積もり書のチェックポイントや、見積もり書の一般的な項目と単価相場を解説。
実際の見積もり書の例もご紹介しています。
見積もり書の見方や例を知り、大切なマイホームの外壁塗装に安心してのぞめるよう、ぜひお役立てください。
見積もり書の見方を知っておくことのメリット
見積もり書の見方や例を知っておくことには、次の3つのメリットがあります。
トラブルを回避できる
見積もり書の見方を知っておけば、見積もり書の内容から、どの部分をどのように工事するのか理解することができます。
見積もり書の見方を知り、見積書をしっかりチェックしておくことで、
- ここの塗装を頼んだはずなのにされていない
- 思っていた工事内容と違う
このような、業者と施主の認識の違いから起こるトラブルを回避できますよ。
外壁塗装でよくあるトラブルについては、下記をご参照ください。
適正価格で依頼できる
見積もり書の一般的な項目や単価目安を知っていれば、見積もり書をチェックしたとき、
- 必要性がよくわからない項目がある
- 単価が不自然に高い
このようなことに気づきやすくなります。
気づけば、業者に確認したり別の業者から見積もりをとったりして、適正な価格で外壁塗装工事をすることにつながります。
見積書通りの工事が施工されているかどうか判断しやすくなる
見積もり書の内容をわかっていれば、実際の工事が見積もり書に沿った作業内容になっているか判断しやすくなります。
工事の期間中、「見積もり書の確認をあまりできていないので、いま塗装職人たちが何をしてるのか、見積もり書通りの作業なのか、まったくわからない」状況よりも、安心できますよね。
見積もり書チェックで注意すべきポイント6つ
外壁塗装でチェックしておきたい6つのポイントを解説します。
工程ごとに細かく分けて書かれているか
外壁塗装の見積もり書は、「外壁塗装一式〇〇円」などではなく、工程ごとにかかる費用が細かく記載されているのが一般的です。
くわしくは後述しますが、外壁塗装には「足場設置(仮設足場)」や「高圧洗浄」、「下塗り」や「中塗り」などさまざまな工程があります。
これらの工程ごとの価格が、見積もり書に明記されているか確認しましょう。
一部の工程を「一式〇〇円」とすることはありますが、外壁塗装まるまるすべてを「一式」でまとめるのは、少なくとも一般的ではありません。
見積もり書に工程ごとの費用が記載されていなかったら、その理由を業者に確認したり、ほかの業者からも見積もりをとったりするとよいでしょう。
外壁・屋根は3度塗りか
外壁や屋根の塗装は、「下塗り・中塗り・上塗り」の3度塗りが基本です。
3度重ね塗りすることではじめて、塗料が本来の機能を十分に発揮することができます。
このため、「3度塗りを前提とした見積もり書かどうか」もチェックポイントの1つです。
3度塗りの外壁塗装の見積もり書は、次のいずれかのかたちが多いです。
- 「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3つの項目があり、それぞれ費用が記載されている
- 「下塗り」と、「中塗り」「上塗り」を意味する「仕上げ塗り2回」の2つの項目があり、それぞれ費用が記載されている
「下塗り」は「下地強化剤塗布」と表記されることもあるなど、項目の書き方は業者によりけりなので、何か不安があれば業者に確認するとよいでしょう。
いえふくは、下記のように表記しています。
- 下地強化剤塗布(下塗り)
- 中塗り(中塗り)
- 仕上げ塗り(上塗り)
なお、使用する塗料の種類によっては、3度塗りではない場合もあります。
たとえば、透明な塗料を用いるクリアー塗装は2度塗りが普通です。
クリアー塗装については、下記のコラムをご確認ください。
作業面積(数量)と単価が記載されているか
工程ごとに、作業面積(数量)と単価が記載されているか確認しましょう。
作業面積と単価は工事費用を左右する大きな要素なので、見積もり書に記載しておくべきものです。
とくに以下3点の工程は、作業面積と単価の記載が重要になります。
- 下地強化剤塗布(下塗り)
- 中塗り(中塗り)
- 仕上げ塗り(上塗り)
上の3つは、作業面積が広く費用への影響が大きいため、作業面積と単価をとくに明白にしてほしい項目です。
なお、工程によっては、作業量が少ないことや作業量を単位で表すのが難しいことから、「一式〇〇円」で記載されるものもあります。
作業面積と単価が明記されているか、最低限確認が必要なのが「下塗り・中塗り・上塗り」です。
塗装する箇所がすべて書かれているか
外壁や屋根、付帯部分など、塗装してほしい箇所がすべて見積もり書に記載されているか確認しましょう。
※付帯部分とは、雨戸や雨樋、ひさし(窓や玄関の上にもうける小さな屋根)など、住宅の外側で外壁・屋根以外の細かいところを指します。
塗装予定の箇所を書面でしっかり確認することで、「どこを塗装して、どこを塗装しないのか」を業者としっかりすり合わせ、工事で間違いがないようにすることができます。
使用する塗料の製品名が書かれているか
外壁の塗装では、基本的に2種類の塗料を使用します。
下塗りで使用する塗料と、中塗り・上塗りで使用する塗料です。
下塗りで使う塗料と、中塗り・上塗りで使う塗料それぞれの製品名が見積もり書に記載されているかどうか、確認しましょう。
塗装のクオリティとコストは、使用する塗料で大きく変わってくるので、この点を明記してある見積もり書が望ましいです。
塗料について調べてみる
見積もり書に記載している塗料について、インターネットで調べてみましょう。
製品名で検索すれば、塗料メーカーのWebサイトが出てくるはずです。
メーカーの公式サイトをチェックすることで、「業者が話していた塗料の説明は本当か」「信頼できそうなメーカーの製品か」を確認することができます。
歴史が長く信頼できる代表的な塗料メーカーとしては、次の3つがあります。
- 関西ペイント
- 日本ペイント
- エスケー化研
不安があれば相見積もりを
業者に出してもらった見積書に何か不安があれば、ほかの業者からも見積もりをとって比較してみる「相見積もり」をすることをおすすめします。
比較することで、「この項目の単価はこんなものなんだな」「もうちょっと安く工事することもできるんだな」などのことに気づけます。
いえふくの「撮るだけ簡単お見積り」は、オンラインで手軽に正確な見積もりをとることが可能です。
「相見積もりをしたいけど、見積もり書をもらうまでに、また業者とあれこれ相談するのは面倒だなあ」と感じている方は、ぜひお気軽にご利用ください。
【施工事例】モルタル外壁をイエローで塗装!ひび割れ補修も実施しました!(東京都青梅市)
もちろん、いえふくの「撮るだけ簡単お見積り」は、相見積もりではなく1社目の見積もりとしてもご利用可能です!
見積もり書の一般的な項目と価格相場
外壁塗装の見積もり書の一般的な項目と価格相場のほか、見積もり書での付帯部分の書かれ方や、外壁塗装とあわせて必要になる工事を解説します。
見積もり書の一般的な項目と単価
一般的な外壁塗装の見積もり書で、基本の項目と単価相場は以下です。
項目 |
単価相場 |
---|---|
仮設足場 |
600~1,000円/平方メートル |
飛散防止シート・養生 |
200~400円/平方メートル |
高圧洗浄 |
100~300円/平方メートル |
下地処理 |
作業内容による |
下塗り |
500~1,000/平方メートル |
中塗り |
1,500~4,500/平方メートル |
上塗り |
1,500~4,500/平方メートル |
※単価相場はあくまで目安です。
※上記のほかに、諸経費(廃材処分費など)が数万円かかることがあります。
項目の名前や分け方は、業者によって多少違ってきます。
上の表の項目は、外壁塗装の工程に対応しています。
各工程について、簡単に説明していきましょう。
仮設足場・飛散防止シート・養生
工程 |
作業内容 |
---|---|
仮設足場 |
仮設足場を設置し、施工スタッフの作業スペースを確保する |
飛散防止シート |
足場をおおうように飛散防止シートをかけ、周辺の住宅や施設に塗料が飛び散らないようにする |
養生 |
植木や玄関ドアなど、塗料が飛び散ると困る箇所を、専用のシートでおおって保護する |
いえふくの見積もり書は、「仮設足場設置 掛け払い共」の項目に、足場の設置と解体、飛散防止シートをふくめています。
高圧洗浄
業務用の高圧洗浄機を使います。
いえふくの見積もり書では、「外壁高圧洗浄」と記しています。
下地処理・下塗り
下塗りは、「下地強化剤」や「下塗材」と呼ばれる下塗り用の塗料を塗布する作業です。
下塗り用の塗料には、主に次の2つの役割があります。
- 中塗り・上塗り用の塗料が外壁にしっかり密着・定着するようにする
- 表面を補強したり、凹凸をならしたりして、外壁の状態を整える
外壁の状態を整える役割をもつ点で、下地処理と下塗りは共通しています。
たとえば、下地処理の1つにひび割れ補修がありますが、表面的なごく浅いひび割れは、凹凸をならす効果の高い下塗り用の塗料を厚めに塗布することで対処可能です。
このような事情もあり、見積もり書の書面上では、下地処理と下塗りを1つの項目にまとめることもあります。
いえふくは、下地処理・下塗りを「下地強化剤塗布」の項目にふくめています。
中塗り・上塗り
「上塗り塗料」や「上塗材」と呼ばれる専用の塗料を、2度重ね塗りする工程です。
正しく2度重ね塗りすることで、十分な厚さの塗膜(塗料の膜)ができ、外壁をしっかり保護したり、塗装を長くもたせたりすることにつながります。
付帯部分の書かれ方
付帯部分を見積もり書にどのように書くかは、業者によって差が大きいです。
- 付帯部分をまとめて「一式〇〇円」とする書き方
- 付帯部分を「鉄部」や「木部」など材質で分け、それぞれ「一式○〇円」とする書き方
- 付帯部分の面積を出し、「面積□□平方メートル・単価△△円・金額〇〇円」とする書き方
付帯部分は、上のイラストのようにあちこちに点々と存在しているうえ、平面ではなかったり、1ヵ所あたりの面積がとても小さかったりします。
このため、外壁のように「面積」や「平方メートルあたりの単価」を出すのが難しく、業者によって費用の出し方や見積書における書き方が違ってくるのです。
個々の住宅によりますが、首都圏の一般的な2階建て住宅であれば、付帯部分の塗装は総額10~15万円程度のことが多いでしょう。
いえふくの見積もり書は、基本的に付帯部分を「鉄部塗装工事」「その他木部・雨どい塗装工事」の2つの項目で表記しています。
サイディング外壁はコーキング工事も必須
自宅がサイディング外壁の場合は、コーキング工事も必須です。
上の写真はサイディング外壁です。
サイディング外壁は、板状の外壁用建材「サイディングボード」を張り合わせ、建材同士のつなぎ目のすき間を、「コーキング」と呼ばれる充填材で埋めています。
外壁が塗装時期を迎える頃には、つなぎ目のコーキングも寿命を迎えていることがほとんどです。
このため、外壁塗装は、つなぎ目のコーキングを新しくするコーキングの打ち替え工事とセットなのです。
首都圏の一般的な戸建て住宅のコーキング打ち替えの費用は、10~15万円の範囲におさまることがほとんどです。
※一般的な戸建て住宅とは、延床面積(各階の床面積の合計)が30坪前後の2階建て住宅を指します。
屋根もまとめて塗装
外壁を塗装するときには、屋根もまとめて塗装するのが一般的です。
スレート屋根は塗装が必要
上の写真は、最近の戸建て住宅で最も多いスレート屋根です。
スレート屋根は、水気を多く吸うと、ひび割れや変形、欠けが生じる恐れがある材質です。
水気を吸うことがないよう、スレート屋根は表面を定期的に塗料でコーティングして水気を弾くようにする必要があります。
1度目の外壁塗装の時期目安が築10~15年なのと同じく、スレート屋根も築10~15年で1度塗装メンテナンスを実施するのがおすすめです。このくらいの時期に塗装しておくことで、スレートの状態を良好に保ちやすくなります。
業者探しなどの手間を1度で済ませる意味でも、お住まいの初めての外壁塗装は屋根も合わせて塗装した方がよいです。
見積もりの際には、工事内容にタスペーサーも含まれているか、業者に確認しておくと安心です。
スレート屋根の塗装は、スレート同士のすき間が塗膜(塗料の膜)でふさがるのを防ぐための「タスペーサー」が必須です。
スレート同士のすき間がふさがると、雨水の排水が正常に行われなくなり、雨漏りのリスクが高くなります。このようなリスクを回避するため、タスペーサーが欠かせません。
なお、日本の伝統的な瓦屋根は、塗装を必要としない材質です。瓦屋根の住宅の場合、屋根塗装は必要ありません。
いえふくの塗装プラン(標準工事)は、外壁塗装・付帯部分塗装・屋根塗装・コーキング工事をすべてふくんだ内容となっております。
屋根塗装とコーキング工事は、屋根・外壁の種類によって必要かどうか変わってくるので、お客様の住宅に応じて柔軟に対応いたします。
いえふく塗装プランについては、下記をご確認ください。
屋根塗装の見積もりの項目
屋根塗装の見積もりの基本的な項目は以下です。
屋根も、外壁と同じく3度塗りが基本です。
項目 |
単価相場 |
---|---|
高圧洗浄 |
200~300円/平方メートル |
下塗り |
600~1,200円/平方メートル |
中塗り |
800~4,000円/平方メートル |
上塗り |
800~4,000円/平方メートル |
上記のほかにかかってくる費用としては、次があります。
- 棟押さえ(屋根のてっぺんの金属部分)の塗装
- 養生費(屋根に天窓など養生が必要な箇所がある場合)
- 補修費(大きなひび割れや欠けなどがある場合)
- 屋根足場(屋根の傾きの角度が激しく、専用の特殊な足場の設置が必要な場合)
見積もり書の例を公開&解説
いえふくの実際の見積もり書の例と、あまり望ましくない見積もり書の例をご紹介します。
いえふくの見積もり書の例
いえふくの外壁塗装の見積もり書サンプルは以下です。
上の見積もり書の実例を見ると、次のような項目がありますね。
- 外壁高圧洗浄
- 仮設足場設置 掛け払い共
- 養生費
- 下地強化剤塗布
- 中塗り
- 仕上げ塗り
- 鉄部塗装工事
- その他木部・雨どい塗装工事
- 外壁コーキング打ち替え
項目ごとに「単位」「数量」「単価」「金額」が明記されていますね。
「下地強化剤塗布」「中塗り」「上塗り」の項目については、使用する塗料の製品名を「規格」に記載しています。
「鉄部塗装工事」「その他木部・雨どい塗装工事」は、「規格」の欄に、塗装する具体的な箇所を書いています。
望ましくない見積もり書の例
あくまで例ですが、下記のような見積もり書はあまり望ましくないかもしれません。
※上記の見積もり書の数量・単価・金額は架空のものです。
上の見積もり書だと、使用する塗料がわかりませんね。
業者の出してきた見積もり書にこのようなことが見られたら、使用する塗料や塗装箇所の記載をお願いした方がよいでしょう。
外壁に使う塗料は、塗装の費用も耐久年数も大きく左右するので、書面に残しておきたいところです。
細かい見積もり書の業者が優良業者とは限らない
細かくしっかりとした見積もり書を用意してくれる業者は、確かに安心感があります。
しかし、細かい見積もり書を出してくれる業者が優良業者とは限りません。
見積もり書がどんなに良くても、施工の経験が浅かったら、あまり良い工事は期待できないかもしれません。
逆に、見積もり書がやや大ざっぱでも、施工の経験豊富で信頼できる業者もいるでしょう。
業者の見極めは、見積もり書だけではなく、総合的に判断することが重要です。
見積もり書以外の業者選びの基準としては、次のようなものがあります。
- 施工実績が豊富か
- 身だしなみや言葉遣いがきちんとしているか
- 保証などアフターサービス(アフターフォロー)が用意されているか
いえふくは、戸建て住宅の塗装の実績豊富な塗装専門店です。
また、7年間の保証期間(アレスダイナミックトップで塗装した場合)や、保証期間中の定期点検などのアフターサービスをご用意しております。
まとめ
自宅の塗装工事は、トラブル回避などのため、見積もり書の内容をしっかり理解したうえで契約を結ぶことが重要です。
外壁塗装の見積もり書は、「工程ごとに細かく書かれているか」「外壁・屋根は3度塗りか」など6つのチェックポイントがあります。
このコラムで紹介した一般的な項目や見積もり書の例とあわせて、ぜひ参考としてご活用ください。