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家のメンテナンスの必要な時期や方法を解説!築10~15年が重要!
公開日:2021/08/05 / 最終更新日:2021/09/13
戸建て住宅の築年数が10年ほどになると、どのようなメンテナンスを行うべきか、気になってきますよね。
新築から10年を目安に行うメンテナンスは、戸建て住宅を健康で長持ちさせるためには、目立った傷みや、気になる箇所がなくても行う必要があります。
この記事では、住まいの築年数に応じて必要なメンテナンスの種類や、メンテナンスが必要な理由、費用の目安についてお伝えします。
家のメンテナンスに何を行ったらいいのかわからない方や、どのくらい費用がかかるのか不安な方はぜひ参考にしてください。
戸建て住宅でメンテナンスが重要な理由
戸建て住宅で、メンテナンスが重要とされる理由には、次のことがあります。
- 長く気持ちよく住めるようにする
- 資産価値の維持
それぞれ順番にくわしく解説します。
長く気持ちよく住めるようにする
雨や風、振動、日差しによる紫外線、室内で発生する湿気など、住宅は、日々いろいろなダメージを受け、経年劣化して行きます。
築年数が経った戸建て住宅は、劣化が激しくメンテナンスができなくない状態になると、解体され寿命を迎えます。
解体までの年数は、住宅の構造によって異なり、一般的に次のようになっています。
- 木造 約30~50年
- 軽量鉄骨造 約30~50年
- 重量鉄骨造 約40~50年
- RC造 約50~80年
一生に一度の買い物と言われる住宅ですが、買ったら終わりのわけではありません。
定期的なケアをしながら住むことで、経年劣化を遅らせ、住まいを長持ちさせ、気持ちよく暮らすことができるのです。
資産価値の維持
一般的に、住宅は新築時してから年々資産価値が下がって行きます。しかし、適切なメンテナンスを行うことで、一定の資産価値は維持することが可能です。
メンテナンスを行っていない住宅は、劣化が進みすぎてしまい、売却価格が下がったり、買い手がつきにくくなったりする恐れが高くます。
築年数が浅いうちからメンテナンスを行っておくことで、住まいの資産価値を維持して、利益が大きくスムーズな売却に備えることができます。
築10年~20年のメンテナンス
一般的に戸建て住宅は、新築から10年を目安に、外壁塗装工事など大規模なメンテナンスが必要になります。
築10~20年で必要になる外壁・屋根・内装・水まわり・バルコニー、ベランダなどのメンテナンスについて解説します。
外壁
費用目安は延床面積30坪程度の木造住宅の場合です。
塗装工事
外壁全面と、軒裏など外壁に付帯している部分(付帯部分)を塗装する工事です。塗装にあたって、外壁にできたひび割れの補修なども実施します。
費用目安は80~120万円程度です。
外壁を良い状態に保つため、築15年以内に1度塗装しておくことをおすすめします。
色あせなどの劣化が出る前に塗装することで、修繕費用を抑え、美観を維持することもできます。
シーリング(コーキング)打ち替え
上の画像はサイディング外壁です。赤い矢印がシーリング(コーキング)部分を指しています。
サイディング外壁は、板状の外壁材「サイディングボード」同士のつなぎ目やサッシと外壁の間のすき間を、緩衝材・防水材の役割を果たす「シーリング」で埋めています。
一般的に10年を目安に、シーリングは経年劣化でひび割れが目立ってきて、緩衝材・防水材としての役割を果たせなくなります。
このため、定期的にシーリングを新しいものに交換する工事が必要になるのです。
費用目安は10~20万円です。
工事には足場架けなどの仮設工事が必要になるため、シーリングの打ち替えと合わせて外壁塗装工事も行うことが多いです。
屋根
費用目安は木造住宅延床面積30坪程度の場合です。
塗装工事
屋根全体と、破風板などの付帯部を塗装する工事です。
費用目安は20~40万円前後になります。
屋根は15年以内に1度塗装しておくことがおすすめです。
目だった劣化が出る前に塗装することで、修繕費を抑え、美観を維持することができます。
付帯部分の点検
破風板や雨樋など、屋根周りの細かい部位の点検です。
点検だけであれば無料で対応してくれる業者もいます。有料の場合は数千円~数万円が相場です。
雨どいのはずれや詰まりなどがある場合、点検したその場で復旧することも可能ですが、事前に費用を確認した上で作業してもらいましょう。
付帯部分の修繕・交換
雨樋や破風板、そのほかの金物類など付帯部分の劣化が激しく、修繕や交換が必要な場合に実施します。
付帯部分の状態や交換に用いる部品によりますが、5~20万円が相場です。
足場かけが必要になりますので、外壁塗装や屋根塗装と合わせて行うことがおすすめです。
内装
クロス張り替え工事
内装の壁紙に汚れやはがれなどの劣化がある場合、張替える工事です。
費用目安は10~50万円。
水まわりやLDなど、よく人が使う部屋や水を扱う部屋から劣化しやすいです。劣化状況に応じて張り替えましょう。
天井高によって内部足場かけが必要になる場合があります。LED照明の交換などと同時に行うのがおすすめです。
畳の新調
畳の傷み具合に応じて畳を交換する工事です。
費用目安は6~20万円(6畳の場合)。
畳の傷み具合に応じて、裏返し(畳表を剥がし、裏返す方法)・表替え(畳表のみを交換する方法)も可能です。
畳の縁、畳表、畳床のグレードに応じて価格が大きく異なります。
水まわり
レンジフード交換
キッチンのレンジフードを交換する工事です。
費用目安は5~30万円。
レンジフードのグレードに応じて価格が大きく異なります。
コンロ交換
キッチンのガスコンロやIHクッキングヒーターを交換する工事です。
費用目安は5~30万円。
コンロやIHのグレードに応じて価格が大きく異なります。リース販売もあります。
洗面化粧台交換
洗面化粧台一式を交換する工事です。
費用目安は10~50万円。
洗面化粧台のグレードに応じて価格が大きく異なります。
ユニットバス交換
ユニットバス一式を交換する工事です。
費用目安は40~200万円(1坪サイズ)。
ユニットバスのグレードに応じて価格が大きく異なります。
給排水管点検
給排水管に異常がないか点検です。
費用目安は数千円~3万円程度。点検だけであれば無料の場合もあります。
給排水管に詰まりや破損がある場合、その場で修繕することもできますが、応急処置をして見積もりを出してもらい、検討してから行うことがおすすめです。
高圧洗浄
排水管に詰まりや異臭がある場合に実施します。
費用目安は1~3万円。
高圧洗浄を行わなくてもいいように、日ごろから排水管の清掃を行うことが大切です。
バルコニー・ベランダ
防水やりかえ
ベランダのFRP防水やりかえ工事です。
費用目安は10~20万円。
ベランダの防水劣化は、雨漏りに直結する恐れがあるため、外壁塗装同様に築10~15年を目安に行いましょう。
シーリング打ち替え
ベランダの防水立ち上がり部分や、金物との取り合い部分のシーリング打ち替え工事です。
費用目安は5~10万円。
外壁同様、防水材と緩衝材の役割がありますので、硬くなっていたり、ひび割れが見られたりしたら修繕しましょう。
そのほか
防蟻工事
シロアリの駆除や、寄生されないための薬剤を散布する工事です。
費用目安は10~30万円(30坪)。
依頼先によって費用が異なりますので、数社見積もりを取って行うことがおすすめです。
網戸張替え
網戸の破れや劣化がある場合張り替える工事です。
費用目安は5千~1万円(1ヵ所あたり)。
網戸の粗さや素材によって費用が異なります。業者に依頼する場合、数枚まとめて依頼した方がお得です。
サッシ・玄関扉点検
サッシや玄関扉の建付けや戸車の点検をします。
費用目安は数千円~3万円程度。点検だけであれば無料の場合もあります。
建付けの調整などは、その場でできますが、事前に費用を確認してから作業してもらいましょう。
LED一体型照明交換
LED一体型照明の寿命に合わせて器具を交換します。
費用目安は10~40万円です。
新築時にLED一体型照明を取り付けた場合、10~20年で寿命を迎えることが多いです。
天井高によって、内部足場が必要になる場合がありますので、クロス張替え工事とあわせて行うことがおすすめです。
築10年~15年の外壁メンテナンスはいえふくへ!
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上の写真は、築15年で塗装をお任せいただいたサイディング外壁のBefore・Afterです。
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また、築15年以内の住宅であれば、外壁の状態がそれほど悪くなく、塗料を塗る前の外壁の補修・補強のコストが低く済みます!
家を長持ちさせる意味でも、工事費用を低めに抑える意味でも、築10年~15年での塗装がおすすめです。
築20年~30年のメンテナンス
築20~30年を迎えると、メンテナンスを行っていない木造住宅は劣化がかなり目立ち、ますが、メンテナンス次第で、まだまだ美観を保ち住み続けることができます。
この頃には、2回目の大規模なメンテナンスが必要になります。
内容と費用目安、ポイントについて解説します。
外壁
費用目安は木造住宅延床面積30坪程度の場合です。
塗装工事
外壁全面と軒裏などの付帯部の塗装工事です。
費用目安は80~120万円。
前回の塗装工事で選んだ塗料の耐用年数に応じて、工事を行います。
劣化に応じて修繕が伴うため、1回目の塗装工事よりも費用が高額になる場合が多いです。
増し張り
既存の外壁の上から新しいサイディングを張る工事です。
費用目安は50~100万円程度で、既存外壁の劣化が激しく、塗装でメンテナンスができない場合に行われます。
張替え
既存の外壁を張り替える工事です。
費用目安は50~200万円。
既存外壁の劣化が激しく、塗装でメンテナンスができない場合に行われます。
屋根
塗装工事
屋根全体と破風板などの付帯部を塗装する工事です。
費用目安は20~40万円程度。
前回の塗装工事で選んだ塗料の耐用年数に応じて、工事を行います。
劣化に応じて修繕が伴うため、1回目の塗装工事よりも費用が高額になる場合が多いです。
付帯部分の交換
破風板、雨樋などの交換工事です。
費用目安は、10~20万円程度です。付帯部の劣化が目立つ場合、交換を行います。
カバー工法
既存の屋根の上から新しい屋根材を張る工事です。
費用目安は80~150万円。
既存屋根の劣化状況や、屋根の材質、勾配によって施工できない場合もあります。
葺き替え工事
屋根を葺き替える工事です。
費用は、屋根の材質によって大きく異なるため、70~200万円です。
屋根の劣化が著しい場合や、カバー工法ができない場合に行われます。
内装
クロス張替え工事
内装のクロスを張替える工事です。
費用目安は30~50万円。
全体的な劣化が目立つ時期なので、室内前面を張り替える必要が出てくるでしょう。
フローリング張替え・重ね張り
内装のフローリングを張り替える工事です。
費用目安は10~50万円(6畳あたり)程度。
フローリングの劣化具合に応じて張替えや重ね張りを行います。
水まわり
キッチン本体交換
システムキッチンを交換する工事です。
費用目安は、30~200万円。
システムキッチンのグレードに応じて価格が大きく異なります。
便器交換
便器本体を交換する工事です。
費用目安10~50万円です。
便器のグレードに応じて価格が大きく異なります。
給湯器交換
給湯器を交換する工事です。
10~40万円(給湯のみ1台あたり)。
ガス工事が伴うため、キッチンやユニットバスの交換と同じタイミングで行うことがおすすめです。
給排水管交換
給排水管の傷みや水漏れがある場合、交換する工事です。
費用目安は5~20万円です。
水漏れがある部分や、劣化がある部分など部分的に交換が必要になります。
バルコニー・ベランダ
防水やりかえ
ベランダのFRP防水やりかえ工事です。
費用目安は10~20万円程度です。
10年ごとを目安に、シーリングとあわせて行います。
そのほか
サッシ交換
サッシに不具合がある場合交換します。
費用目安は5~30万円(1ヵ所あたり)で、サッシの大きさやグレードに応じて異なります。
既存のサッシを枠から交換する方法と、枠を残して交換する方法があります(カバー工法)。
カバー工法の方が費用と工期を抑えられます。
玄関扉交換
玄関扉に不具合がある場合交換します。
費用目安は10~50万円です。
ほとんどの場合、枠を残して交換する方法(カバー工法)が用いられます。
玄関扉のグレードによって大きく価格が異なります
シャッター交換
シャッターに不具合がある場合交換します。
費用目安は10~30万円(1ヵ所あたり)です。
シャッターの交換工事は外壁に干渉するため、外壁改修工事と合わせて行うことがおすすめです。
電気設備交換
スイッチや配線、換気扇など、必要に応じて交換します。
費用目安は1~30万円です。
機器の寿命や、配線の不具合に応じて交換を検討しましょう。
築30年以上のメンテナンス
費用目安は木造住宅延床面積30坪程度の場合です。
全面リフォーム
外装、内装の全面改装工事です。
費用目安は、800~2,000万円です
家の傷み具合に応じて、軸組を残し、内装外装全てをやり替えるリフォームを行うことで、新築のような美しさがよみがえります。
構造体のリフォーム
構造体の腐食などの劣化に応じて交換する工事です。
費用目安20~300万円程度。
木材の傷み具合に応じて交換することができます。
築30年以上のメンテナンス内容や必要な費用は、新築からのメンテナンス歴によって大きく異なります。
間取りや設備を一新するような前面リフォームや、場合によっては建て替えを検討する場合もあるでしょう。
メンテナンス費用について
10年目や20年目、30年目など、節目節目の大規模なメンテナンスを行うためには、たくさんの費用が必要になります。このため、メンテナンス用のお金を計画的に積み立てておくと安心です。
依頼先の業者によっては、リフォームローンなども利用できます。計画的に利用できるといいですね。
また、リフォームの内容や住宅の不具合の原因によっては、各種助成金や保険が使える可能性があります。
助成金
遮熱性や断熱性など、省エネ性能を向上させるリフォームの場合、自治体の助成金が使える可能性があります。
各自治体によって省エネリフォームに対する補助金などの制度がありますので、事前に利用方法や手続き方法を調べてからリフォームを行うと安心です。
火災保険
台風などの災害で破損した部分や、地震で壊れた部分などに使える可能性があります。
まとめ
住まいの築年数に応じて必要なメンテナンスの種類や、メンテナンスが必要な理由、費用の目安についてお伝えしました。
住まいを長持ちさせ、美観や快適さを保つためには、劣化が目立つ前の、10~20年目の最初の大規模なメンテナンスが特に大切になってきます。
自宅が築10年を迎え、外壁メンテナンスをご検討中の方は、いえふくの塗装プランをぜひご利用ください。
- ライタープロフィール
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佐藤ゆうか(いえふくライター)
2級建築士の資格あり。外壁塗装を知ってもらうために、いえふくライターとして活動中。外壁塗装をはじめ各種住宅リフォームの経験があります!