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庇の修理費用や雨漏りする原因を解説!塗装がおすすめの場合も!?
公開日:2021/03/29 / 最終更新日:2021/07/01
自宅の庇(窓や玄関先の小さな屋根)にサビやめくれを見かけたら、「修理をしてきれいにしたいけど、どんな施工が必要で、どのくらい費用がかかるんだろう?」と悩みますよね。
そんなとき、庇の修理について理解できれば、庇の修理のためのお金の準備や業者選びが、スムーズに進みます。
この記事では、庇を修理する方法や費用の相場、修理を検討するべき劣化のサインなどに関する情報を総合的にまとめています。
自宅の庇をきれいな状態に復活させるのに、ぜひ参考にしてください。
庇の役割と種類、修理サイン
庇の役割と種類をごく簡単に解説し、庇の修理サインを紹介します。
庇の役割と種類
庇とは、窓や玄関などの上部に取り付けられる屋根のことで、「霧よけ」とも呼ばれます。庇の役割は、日よけや雨の吹き込み防止、雨だれ防止などです。
庇には、次のようにさまざまな種類があります。
- 主にアルミ製やステンレス製で、薄くスタイリッシュなデザインが多い金属製の庇
- プラスチックの1種であるポリカーポネート製の庇
- 採光性やデザイン性などに優れたガラス製の庇
- 基本は木製で、表側にトタンやガルバリウムなどの板金を張り、裏側に板を張った木製庇
最近の注文住宅では、金属製やポリカーポネート製の庇も見られますが、戸建て住宅で最も主流なのは木製庇です。
戸建て住宅で多い木製庇
当コラムでは、木製庇の修理について解説していきます。
庇の修理サイン
戸建ての木製庇に以下の劣化サインが見られたら、修理や塗装を検討するといいでしょう。
- コケが生えている
- サビている
- ひび割れている
- 庇の裏側(地面に向いている側)がはがれている
- 木材がボロボロになっている
- 雨漏りが起きている
サビを放置すると、雨で流れて外壁にもサビがうつる可能性があるため注意が必要です。
木材がボロボロになっている状態は、庇の落下の危険があるため早めに業者へ相談しましょう。
すでに雨漏りが起きている場合は、庇修理というより、雨漏り専門の業者に連絡をとった方がよいかもしれません。
雨漏りの原因や場所の特定は、とても難しいものです。
庇の雨漏りの原因は、庇と外壁の接合部(取り合い)に問題が起きている場合や、庇の表側の板金の下に設置されている防水シートが劣化している場合など、さまざまです。
「庇の雨漏りだと思っていた雨漏りが、実は全く別の箇所が原因の雨漏りだった」といったこともありえます。
場所がどこであれ、家のどこかに雨漏りが見られたら、雨漏り専門の業者に相談するのがおすすめです。
庇修理の方法と費用
庇が劣化・破損している場合、修理する方法は主に次の5つです。
- 塗装
- 部分補修
- カバー工法
- 庇の裏側の張り替え
- 交換
それぞれの修理方法について、作業内容や費用を見ていきましょう。
なお、庇の周囲の外壁がひび割れている場合は、「コーキング」と呼ばれる補修材を使って修理するのが一般的です。外壁のひび割れ修理については、以下の記事で確認できます。
方法①:塗装
一般的に庇は、木材の上に防水シートを敷き、その上から金属の板を取り付けています。
庇表面の金属板だけが劣化している場合は、複雑な修理をせずとも、塗装だけで済ませられるケースが多いです。
庇の経年劣化で多いのがサビですが、きちんとした塗装工事をすればきれいになります。
庇の塗装工事は、まず下地処理(塗装の下準備として、これから塗装する面の状態を整える作業)を行い、その後「下塗り・中塗り・上塗り」の3度塗りをする流れです。
庇の塗装の下地処理では、主に「ケレン」を行います。ケレンとは、やすりや電動工具で表面を研磨し、サビや汚れを落とす作業です。
庇の塗装を業者に依頼した場合の費用相場は、およそ3〜5万円です。
庇の塗装のみ単体で実施するケースは少なく、10〜15年に1度行う外壁塗装のタイミングで、まとめて実施する場合が多いです。
方法②:部分補修
塗装だけでは対応しきれない部分的な不具合には、部分補修を行います。
具体的な例としては、庇の一部の金属板のみ変形している場合、その部分のみ剥がして交換する方法があります。
また、庇を支える骨組みの木材(垂木)の一部がずれている場合には、その木材を適切な位置に戻す修理が可能です。
これらの修理にかかる費用はケースバイケースで変わってくるため、個別の見積もりが必要となります。
方法③:カバー工法
庇表面の金属の劣化がひどく、塗装や部分補修だけでは済まない場合、「カバー工法」の選択肢があります。
カバー工法とは、既存の古くなった金属板をおおうかたちで、新たな庇を設置する工事の方法です。
庇をカバー工法で修理する場合の費用相場は、選ぶ素材や庇の大きさによって変わってくるため、個別の見積もりが必要です。
カバー工法での施工は、既存の庇を撤去する必要がないため、次に紹介する交換よりは価格が安く施工期間が短いメリットがあります。
方法④:庇の裏側の張り替え
庇の裏側(地面に面している側)には、板状の建材が張られています。この建材は、湿気や経年劣化ではがれることがあり、はがれた際には張り替えるのが一般的です。
張り替えの単価相場は、5,000~8,000円/平米です。
合計の費用は庇の大きさによりけりのため、一概にはいえません。
方法⑤:交換
庇の基礎の木材の劣化が進んでいる場合、修理ではなく、丸ごと交換リフォームする必要が出てきます。
木材の腐食が進んでいるのに放置すると、部品の落下などで怪我をする恐れもあります。
交換リフォームは、まずは既存の庇を撤去して、その後に新しい庇を取り付ける流れです。
状況により外壁の調整も必要になってくるため、数日程度の施工期間を用意する必要があります。
庇を交換する費用の目安は5〜30万円ですが、庇の大きさによっても変わってきます。正確な価格を知りたい場合は、業者へ見積もりを依頼しましょう。
庇修理で費用をおさえるポイント
庇の修理を業者に依頼する場合、なるべく安い費用で施工できるとうれしいですよね。
こちらでは、庇の修理において費用を抑えるポイントを紹介します。
外壁塗装とまとめて塗装・修理する
庇の塗装や修理を行うのなら、外壁塗装のタイミングで実施するのがおすすめです。理由は、足場代を節約できるからです。
住宅の構造によっては、庇の塗装や修理のために足場を組む必要があるケースもあります。
足場を組むには高額な費用が必要となり、庇を塗装・修理するためだけに設置するのはもったいないです。
外壁塗装の工事でも足場は組み立てるので、同じタイミングでまとめて塗装・修理すると足場代を節約できるのです。
火災保険の適用可否を確認する
庇の修理を検討する際は、事前に火災保険の適用可否を保険会社に確認しておくといいでしょう。
台風や豪雨などの自然災害が原因で庇の修理が必要になった場合は、修理費用の全額を火災保険でまかなえる可能性もあります。
また、地域全体が台風などの被害を受けた場合には、自治体から修理のための補助金が出るケースもあります。補助金の有無は自治体のホームページで確認しましょう。
塗装や修理を先延ばしにしない
庇の修理費用を安く抑えるポイントとして、塗装や修理を先延ばしにしないことも重要です。
早いうちに工事しておけば簡単な補修や塗装で済んだメンテナンスが、工事を先延ばしにしたために庇の状態が悪化し、コストの高い交換リフォームが必要になる恐れがあります。
適正価格で修理してくれる業者に依頼する
庇をできるだけ安く修理したいなら、業者選びも重要なポイントです。
家を建てたハウスメーカーへ連絡すれば、庇の修理に対応してくれる場合もありますが、大手ハウスメーカーは中間マージンが発生して費用が高くなりがちです。
大手リフォーム会社も、同様に費用が高くなる傾向にあるため注意しましょう。
庇修理の業者選びについては、次で解説します。
庇の修理は何の業者に頼む?
庇の修理のみを業者に依頼するなら、地域密着型のリフォーム店や工務店がおすすめです。大手ハウスメーカーやリフォーム会社とは異なり、中間マージンがない(または少ない)ので、修理費用も安めになる傾向があります。
ただし、すでに庇から雨漏りが発生している場合については、雨漏り修理の専門業者へ相談する方が得意分野なのでおすすめです。
また、以下のような場合には、塗装業者に相談してみるのもおすすめです。
- 庇のコケやサビが気になっているので、塗装メンテナンスできれいにしたい
- 庇の状態だけではなく、外壁のひび割れや汚れも気になっている
庇の修理はDIYで可能?
「庇の修理をDIYでできないかな?」とお考えの方もいるかもしれません。
確かに、軽度のひび割れ程度であれば、応急処置としてDIYで修理する方法がないわけではありません。
庇の材質にもよりますが、コーキングや防水テープなどホームセンターで購入できるものを使って、ひび割れを埋めることは可能です。
ただし、施工方法が不適切だと、業者へ依頼した際に撤去が必要となり、かえって費用が高くなる場合がある点には注意が必要です。
また、2階など高所の庇をDIYで修理するのは転落事故の危険もあるためやめましょう。適切な修理を行うには、やはり専門業者へ依頼するのが1番です。
庇の塗装を検討中の方へ
庇の塗装を検討中の方は、ぜひこの機会に外壁の劣化サインにも注目してみてください。
庇の塗装は、外壁塗装とまとめて実施するのがおすすめです。もし自宅の外壁に次のようなサインが見られる場合、そろそろ外壁塗装の目安時期かもしれません。
- 汚れがこびりついている
- コケや藻が発生している
- 色あせが目立つ
- サビが発生している
- ひび割れがある
- 手で触ると白い粉がつく
外壁塗装を実施する時期の目安については、次の記事でも解説しています。
また、外壁塗装と同じくらいのタイミングで屋根塗装が必要になるケースも多いので、屋根の劣化状況も確認しておきたいところです。
とはいえ、自分で屋根に登って状況を確認するのは危険なのでやめましょう。
地上や2階の窓から屋根を見て、ひび割れやコケの発生、サビなどがわかるようであれば、そろそろ塗装を考えてみてよいかもしれません。
屋根の状態や種類によっては、塗装とは別の工事をした方がよい場合もあります。
新築時から10〜15年ほどが経過している場合も、塗装や葺き替えなど屋根メンテナンスを検討するべきタイミングです。
屋根メンテナンスの重要なポイントは、次の記事でご確認ください。
まとめ
この記事では、庇の修理に関する情報を総合的にまとめました。
庇の状態によっては、修理をしなくても、塗装を行うだけで済む場合があります。
いえふくでは、外壁や屋根の塗装とあわせて、庇の塗装工事もお引き受けいたします。外壁・屋根・庇の塗装や修理でお悩みの方は、お気軽にいえふくまでご相談くださいませ。