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メンテナンスもこれを読めばバッチリ!庇の役割と素材について

近年は、デザイン性や立地の観点から庇(ひさし)を設けない住宅も見られるようになりました。
ですが、庇は雨風を防ぐために必要な部位であり、設置した状態とそうではない状態では住宅の機能に違いが出てきます。
ここでは庇が住宅において果たす役割と、素材についてまとめています。
庇の素材について知ることで、住宅に適した庇、カーポートなどに適した庇を理解することができます。
素材別の費用についても解説しているので、メンテナンスをご検討の方はぜひ参考にしてください。

目次
  1. 庇とは
  2. 庇の劣化原因と住宅に及ぼす影響
  3. 取り付けや修理費用の目安
  4. まとめ

庇とは

庇は、窓や玄関といった開口部の上部に取り付けられている小さな屋根のことをいいます。
混同しやすい部位に軒(のき)がありますが、軒は屋根の延長部分のうち、建物より外側に出ている部分をいいます。
つまり軒は屋根の一部分ですが、庇はそれ自体が小型の屋根だと考えてください。

庇の役割とは

庇は屋根と同じく、住宅の「傘」としての役目を果たします。
「傘」として庇が防いでくれるものは日光、雨、汚れの3つです。

日光

庇は、春や夏の強い日差しを遮って、部屋が暑くなりすぎないように調節してくれます。
夏は日を遮り、冬場は効率よく日光を取り込んで室内を暖める設計がなされた庇もあります。

玄関の上の庇は、家へ入る前に傘をたたむ、濡れた体を拭くといった動作をするのに便利なスペースを作ります。
また、窓の上の庇は、室内への湿気の侵入を防ぐメリットがあります。
さらに、雨風の強いときには、降り注ぐ雨音を小さくする働きも担います。

汚れ

雨が降るとそれまで屋根や庇などに溜まっていたほこりやゴミが雨水に流され、濁った水となって外壁にこびりつきます。
しかし、庇を設置すると雨や埃をガードできるので、窓や玄関に汚水の黒い筋状の汚れがつくのを防ぐことができます。

庇の種類

庇は、陸庇と腕木庇という2種類に大きく分けることができます。
陸庇が一般的な住宅につけられるものであるのに対して、腕木庇は日本の伝統的な工法で建てられた和風建築によく用いられます。

陸庇(ろくひさし)

ハネ出しや片持ちと呼ばれることもあります。
下部は水平ですが、上部は雨やほこりが溜まらないようにゆるく勾配がつけられています。

腕木庇(うでぎひさし)

柱にほぞ穴を作り、腕木を取り付けて作られます。
日本の伝統的な工法のひとつで、昔ながらの方法で建てられた和風建築によくみられるタイプです。
こちらも、雨やほこりが溜まらないように、傾斜をつけて屋根材を張っていきます。

庇の材質

家屋をきれいに保つために大切な庇は、さまざまな材質から選ぶことができます。
従来の素材とは異なる新たな素材の庇をチョイスすると、外観の印象が大きく変わります。
せっかく傷んだ庇を交換するなら住宅のイメージチェンジもしたい、という方にオススメです。
庇の主な材質を次にまとめました。

木製庇

木製の庇は、和風建築に使われています。
木材を加工した後、屋根部分を金属で覆うこともあります。
金属には、銅板やステンレス、ガルバリウム鋼板などが使用されます。
ほかの素材に比べて安価で入手しやすいというメリットはありますが、耐久性は高くありません。
金属で覆ったとしても、雨や湿気によって徐々に傷んでしまいます。

ポリカ庇

ポリカーボネート製の庇は、加工しやすく軽量なのが特徴です。
玄関や窓よりも、カーポートや駐輪場スペースなどによく用いられています。
これは、紫外線や熱をカットするポリカーボネートの特性が、車の塗装の色あせやシートの日焼けを防いでくれるためです。

ガラス庇

ポリカ庇と同様、透明感のある見た目が特徴です。
耐風性、耐水性に優れているだけでなくデザイン性も高く、玄関の上部などによく使われています。

アルミ庇

金属製の庇の中でもポピュラーな材質がアルミです。
軽量でさびにくい素材なので、玄関や窓などどこにでも使用できます。
丈夫で耐久性に優れ、雨音を消す効果が高いのも特徴のひとつです。

ガルバリウム庇

金属素材の中でアルミと同様人気の高いガルバリウム庇は、摩耗に強いのが特徴です。
防災性も高く、積雪量の多い寒冷地や風の強い沿岸地域の住宅にも適しています。

一般的に、ガラス庇は最も価格が高く、アルミ庇やガルバリウム庇といった金属の庇は価格が低い傾向にあります。
ある業者は参考として、次のような価格を掲げています。

  1. ガラス庇 19万円〜
  2. アルミ庇 15万円〜
  3. ガルバリウム庇 9千円〜

ただし、こうした価格はあくまで一例です。
庇の形状やサイズ、取り付ける方法によって価格は変動するので、住宅に合わせて適切な見積もりを取ることが必要です。

庇の劣化原因と住宅に及ぼす影響

庇は、経年劣化によって修理や交換が必要になります。
また、長年雨風にさらされることで、ほこりやゴミを含んだ汚水が伝い、黒い筋状の汚れが定着してしまうこともあります。
汚水の溜まった庇には、コケやカビが発生しやすくなります。

  1. 湿気が溜まりやすい場所の庇
  2. 風通しが悪く日差しが当たらない場所の庇
  3. 雨の多い地域にある住宅の庇

こうした条件下の庇は、長い年月の間にコケやカビが繁殖するなどして通常より劣化しやすくなるので、注意が必要です。
劣化した庇には「雨漏り」「落下」という2つの危険があります。
具体的に見てみましょう。

1.雨漏りの危険性

外壁と取り付けた庇の間から雨漏りすることがあります。
これはシーリングが劣化していたり、庇本体が経年劣化していたりすることによって壁内に結露が生じることで発生します。
庇や庇の周辺だけに黒くシミができている、コケが発生しているといった場合は、雨漏りが起こっている恐れがあります。
庇の上部(外壁)にヒビが見られる場合、シーリングやパテでヒビを埋めることで雨漏りを防げるケースもあります。
しかし、すでに雨漏りの被害が住宅内部に及んでいる場合、溜まった雨水や発生した結露が室内に影響を及ぼす可能性があります。
その場合、シーリングやパテは根本的解決にはなりませんので、専門業者への相談をご検討ください。

2.落下する危険性

庇、あるいは取り付け部品が腐食している場合、庇が落下する危険があります。
もともと庇は腐食しにくい素材で作られていますが、長年の雨風による摩耗や強度の劣化にともない腐食しやすくなります。
この場合は住宅よりも、むしろ人へのリスクが大きくなります。
台風時の強風で庇が飛ばされる事例もあるので、劣化が認められたら早めの対策が必要といえるでしょう。
庇が補修なしにその機能を維持できるのは最長で20年ほどといわれています。
20年前後経過している庇は、見た目に異常がない場合も点検をしておくと安心できるのではないでしょうか。

取り付けや修理費用の目安

劣化した庇を元のように機能させるためには、塗装、補修、交換のいずれかの処置が必要です。

1. 塗装の方法と費用の目安

今ある庇を交換しなくても、防水性に優れた塗料を再塗装することで性能を保つことができます。

再塗装の際は、まずケレンと呼ばれる庇の汚れを落とす作業を行います。
それから高圧洗浄を行います。洗浄することで、ほこりやサビといった不純物を取り除き、塗料が庇により密着しやすくなるのです。
金属製の庇の場合は、防サビ塗料を追加で用いることもあります。

業者に依頼する際の費用の目安は、塗装のみで3〜5万円です。

ただし、雨漏りや結露が壁内に侵食している場合は、再塗装をしても充分な効果は得られません。
それゆえ、雨漏り調査をしてからの施工が必要になるケースもあります。

2. 補修の方法と費用の目安

補修には、サビなどの劣化がみとめられる屋根材を張り替える、あるいは傾いている骨組みを正しい位置に直すといった方法があります。

サビは、「1. 塗装の方法と費用の目安」で前述したように高圧洗浄で落とし、必要に応じて防サビ塗料を使います。
サビの程度や屋根材の劣化によっては屋根材をはがして、交換することが必要です。

骨組みを直す場合はそうした修理が可能であるかどうか、まず専門の業者によるチェックがおこなわれます。

いずれも、実際の庇の状態を見た上で方法の検討および見積もりをする必要があります。
庇はそもそも住宅によってサイズや形状が異なるので、明確な参考価格というものは実は存在しません。
状態によっては、補修ではなく新しいものへの取り替えが必要になるケースもあります。
サビ落としなどの軽微な補修にかかる費用の目安は1〜3万円です。
なお屋根材を張り替える、骨組みを正しい位置に戻す場合は、住宅の状態に合わせて見積もりが必要です。
高所の場合、すべての補修には足場の設置費用が別に発生します。

3. 交換の方法と費用の目安

新たな庇に交換して景観を変えたい、あるいは補修するよりも交換してしまった方が安心という場合は、取り付け工事となります。
庇を補修、あるいは取り付ける際は、まず防水シートを貼り付ける必要があります。
ルーフィングシートとも呼ばれる防水シートは、雨水の侵入を防ぐ役割を果たします。
貼り付けが終わった後に、交換する新しい庇を取り付けるのが通常の手順です。

庇を後付けする場合は、取り付けた影響で外壁にヒビ(クラック)が生じるケースもあります。
庇が劣化している場合は、同じく外壁も劣化している可能性も考えられるため、事前に外壁のチェックを依頼する、取り付け工事前の状態を写真に撮影しておくなどといった対処をしておきましょう。

費用の目安は5〜30万円です。
基本的に、庇の取り付け工事は新築時におこなわれます。
そのため、庇だけの正確な費用は一般的な価格というものが事実上存在せず、ケースバイケースでの対応となります。
費用の目安に幅があるのはそれが理由です。

なおこれらの費用はあくまで目安であり、庇の素材やサイズ、取り付け場所によって変動します。

まとめ

庇は、屋根や外壁のように住宅にとって不可欠な部位というわけではないかもしれません。
ですが、雨風や直射日光から家屋を守る役目があり、快適な住空間にとって大切なパーツといえます。
劣化を放置すると、雨漏りや落下といった危険もあるため、早めのメンテナンスを心がけましょう。