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みんなの外壁塗装ガイド

モルタル外壁ってどんな外壁?メリット・デメリットからDIYによる補修まで

最近は、外壁にサイディングを使う新築住宅が増えて、モルタル外壁の住宅を見かけることは少なくなってきました。
しかしながら、モルタルの外壁は、仕上がりの美しさなどから今なお人気のある素材として親しまれています。

今回は、モルタル外壁の基礎知識から種類、サイディングと比較した特徴やメリット・デメリット、施工方法、DIYによる補修など、モルタル外壁に関する情報をまとめてお届けします。

目次
  1. 1. モルタル外壁の基礎知識
  2. 2. モルタル外壁とサイディングの違い
  3. 3. モルタル外壁のメリットとデメリット
  4. 4. モルタル外壁の補修のタイミング
  5. 5. モルタル外壁の補修方法
  6. 6. モルタル外壁をDIYで補修する
  7. 7. まとめ

1. モルタル外壁の基礎知識

最初に、モルタル外壁の基礎知識についてお伝えします。

モルタルとは

モルタルは「セメントモルタル」と呼ばれることもある通り、セメントと砂を混ぜ合わせた材料に水を練り混ぜて作った建築材料です。

石灰石と粘土混合物を焼き固め、粉砕したクリンカと呼ばれる素材と石膏(せっこう)を混ぜたもの(セメント)に3倍の砂を混ぜ、水を加えるとモルタルが出来上がります

モルタル外壁のシェア率

少し古いデータですが、2009年に矢野経済研究所が行った調査によると、住宅の外壁に使用される素材別シェア率では、モルタルは全体で2位の8.3%でした。


(2009年 矢野経済研究所)

1990年代前後はモルタル外壁が住宅外壁の主流でした。
しかし、住宅の洋風化・高級志向が進むにつれて、窯業系サイディングがどんどんシェアを伸ばし、昨今では全体の約8割を占めるまでになっています。

リフォーム産業新聞社のデータによると、住宅の外壁に使用される素材別シェア率では、モルタルは全体で2位の13%でした。


(リフォーム産業新聞社)

1990年代前後はモルタル外壁が住宅外壁の主流でした。
しかし、住宅の洋風化・高級志向が進むにつれて、窯業系サイディングがどんどんシェアを伸ばし、昨今では全体の約7割を占めるまでになっています。

モルタル外壁にとって水は大敵

モルタル外壁の弱点は、防水性の低さです。

素材そのものが水分を吸収してしまうため、空気中の水分を吸収したり太陽光を浴びて乾燥したりを繰り返すと、外壁の収縮が起き、ひびの発生につながります。

ひび割れは雨水の侵入につながり、乾燥したときにさらに大きなひび割れが発生する連鎖が起こってしまいます。

後で詳しく取り上げますが、モルタル外壁にとって「水」と「ひび割れ」は切っても切れない問題なのです。

モルタル外壁の種類

モルタル外壁をそのまま使用すると、水の浸入とひび割れの発生が繰り返され、すぐに劣化するため、モルタル外壁を施工した後はその上に塗料を塗り仕上げます。
塗料の塗り方や仕上げ方により、モルタル外壁は以下のように分類することができます。

スタッコ仕上げ

スタッコ仕上げのモルタル外壁は、表面に不規則な凹凸があります。
現在でもさまざまな建物で施工されているのを見ることができるでしょう。

スタッコ仕上げの工程は、外壁にモルタルや合成樹脂を盛り付けた後に、砂や砂利などの骨材を混ぜたものを5~10mm程度の厚さで吹き付けます。

吹き付けた後は、そのまま乾かして仕上げたり、表面をローラーで押さえてならすこともできます。
ローラーで押さえずに仕上げると凹凸のある外壁に仕上がりますが、その分汚れが付着しやすくなるのです。

リシン仕上げ

リシン仕上げのモルタル外壁は、スタッコ仕上げと同じく表面に不規則な凸凹のある外壁ですが、スタッコ仕上げより厚みが薄いのが特徴です。

リシン仕上げもスタッコ仕上げも、費用を安く抑えられるのが特徴です

  • スタッコ仕上げ:高級感や重厚感を表現できる
  • リシン仕上げ:吹き付けする材料が少ない分より費用が安い

吹き付けタイル仕上げ

吹き付けタイル仕上げは、塗料を吹き付けて表面をタイル状に仕上げる方法のことで、実際にタイルを貼り付けるわけではありません。

リシン仕上げより厚みはあるものの凹凸が少なく、ひび割れが出来にくい特徴から人気があります。

2. モルタル外壁とサイディングの違い

住宅の外壁の主流といえばサイディングですが、モルタル外壁も仕上がりの美しさなどから、デザイン性や手作り感を求める人に今でも高い人気があります。
サイディングとモルタル外壁を比較したとき、どのような点で違いがあるのでしょうか

メンテナンス面

モルタル外壁とサイディング(窯業系、以下同)を比べると、双方とも素材自体はセメントを主に使っていることもあり、30年~40年程保ちます。
表面の塗膜も10年程度で劣化するため、定期的なメンテナンスが必要です。

双方の違いは、以下の通りです。

  • サイディング:目地のシーリング部分に劣化が起こることで7~10年に一度のメンテナンスが必要
  • モルタル外壁:ひび割れしやすく、ひび割れから建物の構造体に水が侵入し、建物自体の耐久性が落ちるリスクがある

ただし、最近の住宅で通気工法を採用している場合は、構造体に水が侵入することを防ぐことができます。
通気工法とは、外壁と建物の構造体の間に透湿防水シートを張り、空気の通り道を作ることで湿気を排出する仕組みです。
最近の住宅では多く採用されています。

価格面

モルタル外壁もサイディングも、一般的なものを選ぶ分には同じ程度の価格で施工できます。
耐震性や耐久性、耐火性など性能も同程度です。

ただし、モルタル外壁は職人が手作業で施工するため、デザインにこだわると素材費用が高くなるのです。
仕上げ方法によって工期も長くなり、人件費も高くなります。

質感や見た目

モルタル外壁は、外壁の厚みが演出する重厚感や凸凹のあるものなど仕上げの美しさが特長です。
サイディングはレンガ調や塗り壁調などデザインの豊富さが特長です。
ただし、コーキングが劣化は目立ちます。

3. モルタル外壁のメリットとデメリット

モルタル外壁には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

モルタル外壁のメリット

モルタル外壁は、職人が仕上げを行うため、自由度の高い施工が可能です。
また、構造の外に何層にも塗り重ねるため、断熱性や遮音性が高いです。

〇デザインの自由度が高い

モルタル外壁は職人が仕上げを行うため、タイル状の模様にしたり、職人がオリジナルで模様を吹き付けたりと、自由に作り上げることが可能です。

サイディングのように既製品でなく、世界にひとつしかないオリジナルの外壁を作れて、アイディア次第でどのようなデザインにも仕上げられます。

〇断熱性や遮音性が高い

モルタル外壁は、何層にも素材を重ねていくため外壁が厚くなり、高い断熱性や遮音性を得られます。

モルタル外壁の厚さは選んだ施工法により異なり、基本的には厚くなればなるほど断熱性や遮音性が高まります。
しかし、重くなると耐震性が落ちてしまう可能性があるため注意が必要です。

モルタル外壁のデメリット

モルタル外壁のデメリットは、主にひび割れと作業の多さです。

〇ひび割れしやすい

ここまで何度か触れてきましたが、モルタル外壁はひび割れしやすく、ひび割れから雨水やホコリが侵入し、劣化の原因となってしまいます。

ひび割れはモルタル外壁の最大の問題ですが、ひび割れを起こさせない方法は、定期的に検査し、補修や塗装を行うことです。
定期的な検査と補修・塗装で、孫の代まで家に住み続けることができるといえます。

4. モルタル外壁の補修のタイミング

モルタル外壁はひび割れが起きやすく、放置するとさらなる劣化につながってしまうため、早期に補修することが大切です。

以下でモルタル壁に起こる症状を、補修や塗り替えの緊急度の低い順に紹介します。

変色

紫外線が塗料に影響を与えると、変色します。
太陽光のよく当たるところと当たらないところとで、色が変わっている建物を見かけることもありますが、紫外線によって塗膜が変色しているのです。

変色はそこまで深刻な問題ではありませんが、どこかのタイミングで塗り替えを検討しましょう。

退色

日光に長い間さらされることで、外壁にツヤがなくなります。
退色もそこまで深刻な問題ではありませんが、どこかのタイミングで塗り替えを検討しましょう。

カビやコケ

日光の当たりにくい外壁を中心に、カビやコケが生えてしまいます。劣化したモルタル外壁は水分を含みやすくなるため、湿気が増えてカビやコケが生えるなど、モルタル外壁の劣化が原因となっている場合もあるのです。

一度カビやコケが生えた外壁は、薬剤を使って防カビ・コケ対策を含めた塗り替えを行うことが大切です。

チョーキング

チョーキングは、塗膜が紫外線や雨などによって劣化し、塗料の成分が分解されて浮き出た状態です。
チョーキングが起こった外壁を触ると白い粉が手につくので、すぐにわかります。

チョーキング現象は、モルタル外壁の防水性が失われているサインのため、早めの塗り替えが必要です。

エフロレッセンス(白華現象)

エフロレッセンスは、モルタル内部に水が浸入することにより炭酸カルシウムが発生し、モルタル内部の水分が蒸発することで、表面に白い粉が析出する現象です。

塩素系除去剤でキレイにし、ケレン道具で除去してから塗り替えをする必要があります。

クラック(ひび割れ)

モルタル外壁はひび割れが起きやすいですが、ひび割れは塗膜の劣化が原因であることが多いです。
放置しておくと、モルタル外壁や構造にまで影響を与える可能性があるため、ひび割れを発見したら早めに塗り替えを行いましょう。

塗膜が膨れる

塗膜の膨れは、ひび割れからの雨水の侵入などによって引き起こされます。
美観を損なうばかりか、漏水や腐食に進む可能性も高いため、一刻も早い除去と塗り替え工事が必要です。

モルタルが剥がれている

モルタルの剥がれも、ひび割れからの雨水の侵入などが原因です。
塗膜が剥がれると、剥がれたところから家の中に水が浸入する原因にもなるため、早急に古いモルタルを除去して、補修、塗り替え工事を行う必要があります。

モルタル壁が爆裂する

モルタル壁の爆裂は、ひび割れから雨水が浸入し、モルタル内部の鉄筋などがさびて膨張して起こる現象です。
建物本体に損害を与える可能性があるため、早急に補修工事を行う必要があります。

5. モルタル外壁の補修方法

モルタル外壁の補修や塗り替えは、以下のような手順で行います。

足場の設置

手の届かないところでも塗装できるように足場を組みます。
塗り替えであれば全体の費用のうち、足場の設置による費用が2割以上を占めるのが一般的です。
一般的な一戸建ての場合、足場設置作業には1日程度かかります。

高圧洗浄

モルタル壁の表面に付着しているカビやコケ、チョーキングした白い粉などを高圧洗浄機で洗い落とします。
洗浄後はしっかりとモルタル外壁を乾燥させます。
この作業も1日程度かかります。

養生

周辺に塗料が飛び散っても大丈夫なように、塗装しない部分をマスキングテープなどで養生します。

下地調整・下地補修

高圧洗浄で落としきれない塗膜の剥がれや汚れがあるときは、各種シンナーやディスクサンダーなどで削り、塗料の付着をよくします。
この作業を、“ケレン”といいます。
エフロレッセンスが生じている場合には薬品による除去を、カビが発生している場合には防カビ・防コケ材の塗布も行います。
ひび割れが生じている場合には補修作業も行います。

下塗り・中塗り・上塗り

塗料と素地の接着剤の役目を果たす下塗り(1回)を行った後、塗料を中塗り(1回)し、乾燥させます。
しっかり乾燥させてから、上塗りに適した塗料をローラーや刷毛で上塗り(1回)して、計3回の塗装を行います。

最後に足場を解体しますが、ここまでの工程で10日~2週間程度の日数を要します。

6. モルタル外壁をDIYで補修する

ホームセンターなどでは、モルタル外壁をDIYで補修するために、さまざまな補修材が売られています。
モルタルの状況に応じて、DIYで補修するか業者に頼むか判断するとよいでしょう。

幅1mm以下のひび割れを補修する

モルタル外壁の一部にひび割れが見られ、そのひび割れが幅1mm以下であった場合にはDIYで補修することを検討してもよいでしょう。

施工箇所を洗浄してから下地材を塗布し、その後シーリング材を充填するなどして補修します。

DIYで塗装する

DIYで塗装する場合は、
①養生②塗膜を剥がす、③シーラー塗布、⓸パテ処理、⑤上塗り用シーラー塗布、⑥上塗り、と各工程に必要な材料をそろえれば作業ができます。

幅1mm以上のひび割れを補修する

幅1mm以上のひび割れに関しても基本的に補修手順は同じです。
ただし、下地や構造部分に影響が出ている可能性もあるため、DIYではなく専門業者に補修を依頼したほうが安心です。

いずれの場合も専門業者への相談も検討しよう

DIYで補修や塗装を済ませることができれば、費用を安く抑えることが可能ですが、デメリットもあります。
たとえ幅1mm以下の小さなひび割れであっても、モルタル外壁が劣化していることに他ならないため、専門業者に一度見てもらうことは大切です。

また、市販の塗料はプロの塗料と比べて性能が低く、プロの塗装ほど長い耐用年数を実現することはできません。
塗装に失敗した後、専門業者に頼むと余計に費用がかかってしまう可能性もあります。

いずれの場合も、費用と将来性、仕上がりの美しさを比較検討して専門業者に依頼するのか、DIYで補修するのかを決めるとよいでしょう。

7. まとめ

モルタル外壁について、基礎知識や種類、サイディングとの比較などを説明してきました。

モルタル外壁はひび割れしてしまうことがネックで、サイディングに比べて手間が掛かることが多いです。
しかし、手作業によるデザインの自由度の高さや仕上がりの美しさ、味わい深さで根強い人気があるのも事実。

異変に気付いたら放置しない、分からないことはすぐに専門家に相談する、など基本的なことを押さえれば、愛着を持ってモルタル外壁と付き合うことができるのです。

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