施工事例
古びた外壁をモダンカラーに塗り替え!木部も塗装した事例(神奈川県平塚市)
はじめに
こちらの記事で紹介する施工事例は、前回の外壁塗装から10年ほどが経過しているI様邸の外壁塗装工事のものです。
I様邸は、ALCボード(セメントや石灰などから作られ、軽量で断熱性が高い板状の外壁材)を使用した外壁。
ALCボードは高い耐久性があり、適切なメンテナンスを行えば、50年を超える長期使用も可能です。
ALCボードが住宅の外壁に使われる割合はそれほど多くありませんが、以前に比べると増えてきています。今回の塗装工事は、ALC外壁の塗装を検討する方にとって参考にしやすい施工事例でしょう。
「外壁塗装の工事の様子を、画像でチェックしたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
Before
こちらが外壁塗装施工前のI様邸です。
外壁の汚れが目立っているほか、軒天(屋根の、壁より外側にせり出している部分の裏側)の木材も傷み出しています。
このまま放置すると、木材の劣化はさらに激しくなるでしょう。
I様によると、前回の外壁塗装時には、木部の塗装は行わなかったそうです。
木部を保護するためには塗装が欠かせません。木部の傷み具合だけが特に激しいのは、おそらく前回の施工時に塗装しなかったことが原因でしょう。
After
こちらが外壁塗装施工後のI様邸です。
I様は「外壁塗装を機に、住宅の雰囲気を変えたい」とお話になっていて、ブラウンカラーでの塗装を希望されました。
以前とはがらりと印象が変わり、モダンで落ち着いた住宅へと変貌しています。
傷み出していた軒天部分の木部もきっちり塗装したので、塗膜(塗装をすることで生成される膜のこと)が寿命を迎えるまでは、劣化が大きく進行する心配はありません。
I様邸の別の部分を撮影した様子です。
全体的な統一感を持たせるために、配管についても同じ色で塗装を行いました。
I様はこれほど雰囲気が変わるとは予想されていなかったそうで、「明日からフレッシュな気持ちで生活できそうだ」とお喜びになっていました。
施工手順
足場設置
外壁塗装における最初の工程は、足場の設置作業です。
上の画像のように、周囲を取り囲む形で足場を設置します。I様邸は住宅の周囲のスペースにも余裕があり、なんの問題もなく足場を設置できました。
なお、足場設置と同時に、I様のお車にもカバーをかけています。これは、施工中の塗料やホコリの飛散を防ぐため。
車のカバーはすぐに取れるようになっているので、施主様が車を使用する際にも、ご不便をおかけする心配はありません。
高圧洗浄
足場を組み終えると、高圧洗浄の作業へと移ります。
上の画像をご覧いただくと、ノズルから勢いよく水が噴射されていることが確認できます。
業務用の威力が強い高圧洗浄機で水を吹き付け、外壁にこびりついた汚れを洗い流す作業です。
養生作業
高圧洗浄が完了すると、窓ガラスなどをビニールで覆って保護する”養生”を行います。
養生をする最大の目的は、窓ガラスや玄関ドアなど、塗装をしない部分を保護するためです。
どんなにていねいに作業をしても、塗料の飛散は避けられません。だからこそ、事前の養生が肝心なのです。
コ-キング
ALC外壁は、ボードとボードの隙間に”コーキング”(樹脂を主原料とし、固まるとゴム状になる建材)が詰められています。
コーキングはALC外壁の緩衝材の役割のほか、隙間からの雨水や湿気の侵入を防ぐ役割も担っています。
コーキングの耐用年数は通常5〜7年程度なので、外壁塗装のタイミングで補修するのが一般的です。塗装前にコーキング補修をすれば、後で塗装をして補修跡を消せるため、見た目が悪くなる心配もありません。
下塗り
こちらが今回の外壁塗装で使用する塗料です。
外壁塗装では、1種類の塗料を全体に塗るわけではありません。塗装する箇所の材質や、施主様のご要望(この部分には汚れに強い塗料を使ってほしい等)によって、様々な種類の塗料を使い分けて施工します。
いえふくでは、それぞれの塗料製品の特徴を十分に考慮し、施主様の外壁の素材にあわせて最適な塗料をご提案しております。
外壁塗装は通常、「下塗り・中塗り・上塗り」の3度塗りで施工します。
上の画像は、1回目の塗装作業である下塗りを実施しているところ。ローラーをコロコロと転がしながら塗料を塗っていきます。
下塗りには、外壁材と上塗り塗料(中塗りと上塗りで使う塗料のこと)とを密着させる役割があります。
下塗り材は接着剤に例えられることもあり、これを塗ることで外壁塗装が長持ちするようになるのです。
中塗り
下塗りで真っ白になった外壁を、施主様がお選びになった色の塗料で塗っていきます。この2回目となる塗装作業が、中塗りです。
下塗りの際にはローラーで一気に塗装しましたが、中塗りではより細かい作業が必要です。
まずはALCボードの隙間部分をハケで塗装し、後からローラーへ持ち替えて塗装を行います。
絵を描くときに、輪郭付近を先に塗り、後から内側を塗る方法がありますね。外壁塗装のイメージはそれと似ています。
あらかじめ細かい部分をハケで塗ってから、内側の面積が広いところをローラーで塗っていく流れです。
上塗り
中塗りを十分に乾かしたら、外壁部分の仕上げ作業として上塗りを行います。
今回の外壁塗装で使用した「セラMレタン」と呼ばれる塗料製品は、関西ペイントが販売するウレタン系の塗料です。ウレタン塗料の耐用年数は7〜10年程度であり、価格が安いので施工時のコストを抑えられるメリットがあります。
また、セラMレタンには防カビ性や防藻性などの性能が備わっていて、カビや藻、コケの発生を抑制できる特徴もあります。
仕上がり
塗装が完了すると、このような見た目になりました。ツヤツヤと輝いて太陽の光を反射するさまは、見るからに汚れに強そうな印象ですね。
ここからは、付帯部分(外壁以外の塗装部分のこと)の塗装作業の様子を紹介してまいります。
付帯部分塗装
I様邸には、シャッター付きの倉庫があります。シャッターの塗膜は寿命を迎え、サビが発生し始めていたため、この機会に再塗装することになりました。
上の画像は、”スプレーガン”と呼ばれる機械を使って、塗料を吹き付けている様子です。
この工法は”吹き付け工法”と呼ばれていて、ローラーとハケを使う塗装よりスピーディーなことがメリットです。
ただし、ローラーとハケでの塗装に比べると、細かい調節はしにくいので、ケースバイケースで最適な工法を考える必要があります。
施工実績豊富ないえふくでは、施主様の住宅の状況に合わせて、最適な施工方法をご提案いたします。
シャッター塗装では下塗り不要の塗料を使ったため、下塗りを省略して中塗りと上塗りの2度塗りで対応しました。
下屋根(母屋からせり出している屋根のこと)など、シャッター以外の付帯部分も塗装を行っています。下屋根も、外壁と同じように3度塗りで塗装をしました。
下塗りには「ザウルスEX2」と呼ばれるさび止め塗料を使用し、サビの発生を予防しています。
軒天の木部を塗装している様子がこちら。外壁との色の相性を考えて、施主様は木部塗装にダークブラウンの塗料をお選びになりました。
「全体的に統一感を持たせたい」とお考えの方は、外壁と付帯部分を同系統の色でまとめるのもおすすめです。
まとめ
今回の記事では、前回の外壁塗装から10年ほどが経過するI様邸の塗り替え工事の様子を紹介しました。
汚れが付着していた外壁が、美しいブラウンカラーに変身する様子が確認できましたね。
住宅の外側は常に風雨にさらされています。素材によっては定期的に塗装をしなければ防水性を維持できないので、愛着のある住宅へ住み続けていくためにも、塗装メンテナンスは必須です。
いえふくでは、外壁塗装について疑問や不安を抱えている方のご相談も受け付けております。ぜひお気軽にご連絡ください。