施工事例
モルタル外壁と鉄部の塗装、雨樋の修復を行いました(神奈川県座間市)
はじめに
「塗装業者は塗るのが専門」と思っている方は、意外と多いのではないでしょうか。
ところが今どきは、塗装業者が雨樋の交換などを引き受けるケースも少なくありません。
今回の築30年のY様邸は、15年ほど前に外壁塗装を行っています。
とはいえ15年も経過しているため、家のいたるところに劣化が見られ、雨樋(あまどい)は切断されていました。
Y様が強く希望された雨樋の修復、モルタル外壁と鉄部の3度塗りの様子を見ていきましょう。
Before
築年数を物語る雨樋は、その形状もさることながら、途中で切断されていました。
また、外壁のところどころにひび割れも見られました。
雨樋が切断すると、そこから雨水が漏れてしまい、外壁のひび割れでは内部構造が腐食しやすくなります。
外壁は色あせ、チョーキングも著しい状態でした。
チョーキングとは、塗装の劣化を示すサインのひとつで、外壁を触ったとき手に白い粉が付着する現象です。
また、塗膜がない状態なので、外壁材が直接、雨風や日光などによるダメージを受けてしまいます。
チョーキングを放置すると、外壁材の力が弱まり、倒壊につながる可能性もあるため危険です。
黒い部分の霧よけは塗装が剥がれ、鉄部がむき出しの状態です。
すでに、サビも発生している状態でした。
鉄部塗装を放置すると、サビの影響でボロボロになるため、注意が必要です。
家の正面を飾る2階の雨戸です。
汚れが目立ち、サビも発生していました。
After
雨樋を最新の形状に取り替えたことで、すっきりとした見た目に変わりました。切断部からの雨漏れの心配もなく、Y様は満足されていました。
築年数を感じさせない、真新しい外壁へと生まれ変わりました。
霧よけは黒色で塗り直し、軒天は外壁にアクセントを与える白色で仕上げました。外壁より出っ張った屋根=庇の部分が「軒」で、その裏側を「軒天」と呼びます。
見えにくい箇所ですが、軒天・霧よけ・外壁の3色がバランスよく配置されています。
施工手順
足場設置
Y様の駐車スペースをお借りし、そこを足場材の置き場として活用しました。
トラックが停めにくい住宅地だったため、貴重なスペースです。
足場を組むことで、安全かつ効率的な塗装作業が実現しますが、置き場の確保も欠かせません。
高圧洗浄
高圧洗浄の工程では、外壁の汚れを落とすだけでなく、施工外の箇所に水がかからないように行う必要があります。
玄関に水がかからないよう、高圧洗浄機を外に向けて使用しました。
飛散防止シート
塗料の飛散を防ぐため、足場全体を覆うように飛散防止シートをかけました。
ネット間を紐でしっかりと結び、隙間をつくらないのがポイントです。
コーキング
Y様邸は開口部が多かったので、コーキングに時間をかけました。
コーキングとは外壁材同士の繋ぎ目や、外壁材と開口部の隙間などにコーキング材を充填していく作業のことです。
防水性や気密性を高める機能があるので、コーキングを怠ると雨水が屋内に侵入し、カビや腐食の原因となります。
入念な下処理が、家全体を守る鍵を握ります。
下塗り
外壁全般を下塗りしていきます。高圧洗浄やコーキングでは確認できなかった外壁の状態もチェックしました。
外壁にはピンホールという小さな穴ができやすく、それを見逃すと塗料の親水性がなくなり寿命が短くなるのです。
今回の塗装前でも実際にピンホールが見られたので、下塗りではピンホールを埋めることにも細心の注意を払いました。
中塗り
中塗りでは色を出すとともに、塗料ののりも確かめます。
開口部の多い外壁塗装は、塗りムラが起こりやすいので、均一に塗装ができるように意識しました。
上塗り
上塗りで仕上げの色を出していきます。
中塗りで確かめた塗りムラの癖を学び、外壁が引き立つ仕上がりを目指しました。
外壁以外の部位の塗装
付帯塗装で一番のポイントといえるのが、雨樋の交換です。
劣化状態の著しい既存の雨樋を外し、受け金具も取り替えました。
鉄部塗装のポイントは、霧よけと雨戸です。
いずれもケレンからはじまり、さび止め、3度塗りの順に作業を進めました。
ケレンとは、目の粗いサンドペーパーなどで、サビや傷を落すことです。
雨戸にサビ止めを施す際は、枠を養生することがポイントです。
養生を怠って枠まで塗ってしまうと、塗料の厚みで雨戸が動かなくなる場合があります。
霧よけの中塗りでは、Y様が希望する黒色を出していきました。
上塗りでは、外壁塗装と同じように塗りムラに注意を払います。
塗りムラを意識するあまり、何度も塗り重ねてしまうと、乾燥後に塗料が落ちやすくなります。
塗料が重みに耐えきれないことが主な原因です。いずれにしても、上塗りは職人の技術が求められます。
仕上がり
ベージュよりの白色で統一された外壁と、雨樋や霧除けの黒色がマッチしたツートンカラーの家に様変わりしました。
黒色に光沢感があるのも特徴です。
雨戸は従来のベージュから大きく変わり、控えめな茶褐色で統一しました。
築30年の住宅とは感じさせない仕上がりに、Y様も非常に喜ばれていました。
まとめ
Y様は、15年前に別の業者に外壁塗装を依頼したことを思い出しながら、今回の作業内容や仕上がりに満足されていました。
特に、丁寧な作業とコストの安さに驚かれていたようで、今後は定期的なメンテナンスも含め、屋根塗装も検討しているとのことでした。
前回の塗装から年数が経っている、低価格でも安心できる業者を探しているといった場合は、ぜひいえふくにご相談ください。
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