施工事例
レンガ調サイディングを外壁塗装!クリーム色に大変身した事例(東京都目黒区)
はじめに
今回の施工事例で紹介するN様邸は、新築から11年ほどが経過した住宅です。
N様邸は、レンガ調の“サイディングボード”(板状の建材)を表面に貼り合わせた外壁が特徴。
「サイディング外壁を塗り替える手順が知りたい」方にとって、参考にしやすい施工事例となっています。
さらに記事内では、サイディングの目地のコーキング補修を行う様子も掲載しています。
サイディング外壁のメンテナンスに関する情報を総合的に学べる内容となっているので、「サイディング外壁って、どんなメンテナンスが必要なんだろう?」と疑問に感じている方もご覧ください。
Before
こちらが外壁塗装を施工する前のN様邸です。
現代的でおしゃれな住宅ですが、ところどころ外壁の色が変色していて、せっかくの素敵なデザインの魅力が半減してしまっていますね。
もう少し近づいてみると、外壁の変色具合がよくわかります。
本来は濃いブラウンの色をしていたN様邸ですが、経年劣化により一部のサイディングが色あせて、白っぽくなっていますね。
サイディング外壁が変色したり色あせたりするのは、塗膜(塗料が乾燥して形成する膜)が劣化しているサインです。この劣化が見られたら、外壁塗装を検討するべきタイミングとなります。
After
外壁塗装を終えたN様邸がこちら。
以前のブラウンカラーとは色を変えて、黄色味が強いクリーム色の住宅へと生まれ変わりました。
付帯部分は黒い塗料で統一したので、全体的なバランスもバッチリ。以前にも増しておしゃれな住宅に仕上がっています。
次の項目からは、N様邸の外壁塗装が進行していく具体的な手順を、画像とともに紹介してまいります。
施工手順
足場設置
まず実施するのは、足場の設置作業です。
上の画像をみると、N様邸が足場で囲われているのが確認できますね。足場を設置すると職人の落下事故のリスクを軽減でき、安全確保につながります。
さらに、足場があると高い場所でも作業を行いやすくなるので、作業効率がアップ。
玄関部分の足場に黄色と黒の目立つクッション材を巻いているのは、作業中もこのお宅で生活されている施主様とそのご家族が、足場にぶつかってケガをしないための配慮です。
高圧洗浄
足場を設置した後には、高圧洗浄を実施します。上の画像のように、高圧洗浄機で水を外壁に吹き付け、表面に付着した汚れやホコリを洗い流していきます。
外壁を洗浄する際、基本的にブラシを使用することはありません。高圧洗浄機を使えばほとんどの汚れは落とせるからです。
ただし、どうしても高圧洗浄で落ちない汚れの場合は、ケースバイケースでブラシも活用して洗浄する場合があります。
養生作業
外壁の洗浄作業が完了すると、次は窓ガラスやインターホンなど、汚れては困る部分をシートで覆う”養生”を行います。
外壁塗装で使っている塗料はとても密着度が高く、一度付着すると落とすのは大変です。そのため、塗装面以外を汚さないよう、事前に養生しておくことが大切になります。
上の画像を見ると、窓ガラスがビニールシートで覆われていることが確認できますね。養生では、ビニールシートをこのようにピッタリと張ることが大切です。
窓ガラスより手前の、黄色のテープで左右が養生されているたての切れ目は、サイディングの目地部分。コーキングがひび割れていることが確認できます。
コーキングにひび割れがあると、そこから雨水が外壁内部へ侵入し、柱などを傷めてしまう恐れも。
自宅のサイディング外壁の目地に、上の画像のような大きな切れ目が見られたら、補修を行うべきです。
コ-キング
まずは、サイディング外壁の目地のコーキングを”打ち替え”で補修する様子を紹介します。
打ち替えとは、古くなったコーキングを全て取り除き、代わりに新しいコーキングを充填(じゅうてん)する工法です。
外壁塗装に伴ってサイディング外壁の目地補修を行うときは、サイディングボード間の目地は劣化が進んでいたため、打ち替えで施工いたしました。
コーキングの打ち替え補修は、まず古いコーキングを取り除く作業からスタートします。上の画像は、すでに古いコーキングを取り除いた後の様子です。
古いコーキングを全て取り除いたら、次は”コーキングプライマー”を塗布します。
コーキングプライマーとは、コーキングがしっかり定着するのを助ける下塗り剤です。画像のように、ハケを使ってていねいにコーキングプライマーを塗っていきます。
そして最後に新しいコーキングを充填したら、打ち替え補修は完了です。このままだと補修した跡が目立っていますが、上から塗装をすればわからなくなるのでご安心ください。
サイディングボードを採用されている外壁には、必ずコーキングがあります。一部のコーキング補修だけならすぐに終わりますが、住宅全体のコーキングを補修するには、1日がかりの時間が必要です。
打ち替え以外のコーキング補修方法として、”増し打ち”と呼ばれる方法があります。増し打ちは、古いコーキングを残したまま、上から追加で新しいコーキングを打ち込む方法です。
増し打ちは窓枠の周囲などのコーキング補修によく使用されます。上の画像は、N様邸の窓枠周囲のコーキングを、増し打ちで補修した後の様子です。
増し打ち補修の場合も、「コーキングを撤去する」以外の工程は打ち替えと同じ。コーキングプライマーを塗ってから、新しいコーキングを充填します。
下塗り
これまでの作業は、外壁塗装における「事前準備」に分類されます。
実際に塗料を塗布していく塗装工程に当たるのは、これから行う「下塗り・中塗り・上塗り」の作業です。
なぜ外壁塗装では合計3回の塗装をするのか。その理由は、3回の重ね塗りによって、塗膜はベストコンディションに仕上がるからです。
下塗り・中塗り・上塗りのどの工程を省いても、塗膜は最適な状態にはなりません。
ただし、ケースとしては少ないですが、必要な重ね塗りの回数が3回ではないこともあります。下塗りを省略できるクリアー塗料(透明な塗料)や、3回以上の重ね塗りを必要とするタイプの塗料製品を使用する場合です。
経験豊富ないえふくでは、塗料ごとに最適な塗装方法を遵守し、施工を行っております。
下塗りを行うと、このようになりました。外壁が一面真っ白になっていますね。これは、下塗り塗料が白い色をしているからです。
中塗り
下塗りでは真っ白の塗料を使用しましたが、2回目の塗装工程である中塗りからは、色のついた塗料を使用します。
上の画像は中塗りを終えた後のもの。N様邸の外壁が、クリーム色に変身しています。中塗りが終わると、外壁部分の塗装はもう完成間近です。
上塗り
中塗りを十分に乾かして、最後に上塗りで仕上げたら、外壁部分の塗装は完了です。
上塗りで注目してほしいのは、同じ”クリーム色”でも、中塗りの時とはわずかに色味の違う塗料を使用している点。
上の画像を見ると、職人が塗っている部分だけ、少し色が違うことがわかりますね。これは、工程ごとの見た目に変化をつけるため、中塗りと上塗りで色を変えているからです。
中塗りと上塗りは同じ色で塗ることもできますが、それだと施主様にとって、塗装の進み具合や状況がわかりにくいですよね。
いえふくでは3度塗りの場合、施主様が見て工事の進み具合を簡単に確認できるよう、異なる色での重ね塗りを行っております。
仕上がり
外壁塗装が完了すると、このようになりました。変色して古びた印象だった外壁が、すっかりきれいに生まれ変わっています。
付帯部分塗装
施主様のご要望にもよりますが、外壁塗装では、外壁と合わせて付帯部分の塗装もするケースがほとんどです。
こちらでは、N様邸の付帯部分塗装の中で、”出窓”の塗装作業の様子を紹介します。
上の画像が、施工前の出窓です。新築時には真っ黒だったそうですが、今では色あせてしまっています。
付帯部分塗装においても、塗装回数は外壁と同じく3回が基本。
ただし、金属でできている付帯部分については、塗装の前に”ケレン”と呼ばれる、やすりなどで表面を磨いて汚れやサビを落とす作業が必要です。
上の画像は、出窓にケレンを行ってから、下塗りを実施した後の様子です。
金属部分は普通に塗装するだけだと、サビやすい状態になってしまいます。そこで、サビの発生を抑えるために、下塗りにはサビ止めの効果を持った塗料を塗るのが一般的です。
下塗りのサビ止め塗料が乾いたら、中塗り・上塗りと黒い塗料を塗って、出窓塗装は完了です。
以前の古びた印象はすっかり消え、ツヤツヤと輝く美しい出窓へと変身しました。
まとめ
今回の記事では、レンガ調のサイディング外壁を導入したN様邸の、外壁塗装メンテナンスの様子を紹介しました。色あせて変色していた外壁が、塗装により美しさを取り戻す様子が確認できましたね。
サイディングは経年劣化や紫外線などの影響で、時間が経過すると色あせや変色を起こします。
外壁に色あせ・変色が見られたら、塗膜が劣化していると判断し、外壁塗装を検討しましょう。
外壁塗装についてお困りの際、いえふくにお問い合わせいただければ、専門知識を有した担当スタッフが相談にお乗りいたします。お気軽にお問い合わせください。