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施工事例

破風に多くのひび割れがあった事例(神奈川県三浦市)

はじめに

真っ白な外壁のA様邸は、明るくナチュラルな印象です。
普段から清掃をこまめにしているため、汚れが目立つ箇所はなく、きれいな状態でした。

今回は、破風に生じたひび割れが気になるといえふくに相談があり、メンテナンスをしました。

クラックと呼ばれる外壁のひび割れは、代表的な外壁トラブルのひとつです。
クラックを放置すると、雨漏りが発生したり、内部の建材が腐食して外壁が崩れ落ちたりするなど、建物にとって致命的なダメージを及ぼす危険があります。

日がよく当たる南面の破風は、強い紫外線の影響で特に塗膜が傷みやすく、クラックが発生しやすい場所です。
クラックに気がついたら、早めに専門業者に点検してもらいましょう。

Before

破風に複数のクラックが発生しています。
いずれも幅は1mm程度と狭く、奥行きも浅いため、構造部分には影響がありませんでした。今回は塗装で補修を行います。

自分で行う清掃は、外壁の1階部分はできても、軒天などの高所はなかなかできません。
雨が当たりにくい軒天には、汚れがたまっていました。

After

クラックに下塗り材を刷り込むように塗ることで、ヒビをしっかり塞ぎます。
その後、上塗り材を丁寧に重ね塗りしました。
複数のクラックがあった破風は、割れのない均一な表面を取り戻し、外壁は新築のような輝きを取り戻しました。

黒ずんでいた軒天もきれいに塗装され、建物がより明るい印象になりました。

施工手順

塗装工事の流れを詳しく紹介します。

足場設置

安全かつ適切な塗装を行うためには、足場の設置が必要です。
塗装時は塗料が飛び散るので、足場には飛散防止ネットを張ります。

高圧洗浄

外壁全体を高圧洗浄します。
汚れや古い塗料が塗装面に付着したままでは、新しい塗料はしっかり密着しません。
隅々まで丁寧に洗浄することは、大変重要です。

養生作業

アルミサッシや窓など、塗装しない部分をビニールやテープを使って保護することを養生といいます。
養生次第で、塗装の仕上がりが左右される箇所もあるため、大切な工程です。
手を抜かず丁寧に行います。

コ-キング

続いては、サイディングの目地部分に施されているコーキングの補修です。
コーキングは外壁材より耐用年数が短く、早ければ5年ほどで劣化します。

写真をよく見ると、コーキングが痩せて隙間ができているのが分かります。
これでは、外壁内部へ雨水や湿気の侵入を防ぐことができません。
コーキング材を充填し、隙間を埋めます。

下塗り

いよいよ外壁の塗装です。
古い外壁材は塗料を吸い込みやすく、何度も重ね塗りが必要になるため、非常に作業効率が悪いです。
まずは、シーラーやフィラーと呼ばれる下塗り材を塗り、塗装面を安定させます。
下塗りにより塗料の吸い込みが均一になり、作業効率が上がって、塗りムラや塗り残しを防止します。
また、下塗り材には、上塗り材と塗装面の密着性を高める役割もあります。

軒天部分もしっかり塗装して、下塗りは完了です。
外観の中でも特に目立ちにくい軒天は、メンテナンスも後回しになりがちですが、建物の美観に関わる大事な部分です。
外壁塗装工事を行う際には、軒天の塗装も忘れずに行いましょう。

中塗り

下塗り材が完全に乾いたら、中塗りの作業です。
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りと3回の塗装を行います。
塗りムラや塗り残しをなくし、仕上がりをきれいにするためにも、重ね塗りは必要な工程です。

軒天と破風の中塗り作業風景です。
下塗り材と異なるカラーで塗料することで、中塗りをした箇所がわかりやすく、塗り残しがなくなります。
塗りづらい軒などの部分も、スムーズに作業が進みます。

中塗りが完了しました。このままでも十分きれいに見えますが、この後仕上げの上塗りを行います。

上塗り

最後に仕上げの上塗りを行います。
外壁塗装では、各工程間の乾燥時間も重要です。
乾燥をおろそかにすると、せっかく時間と費用をかけた塗装工事も数年で水の泡です。

塗料の種類や気候に適した乾燥時間を見極め、場合によっては工期スケジュールを調整します。

ローラーでは塗ることができない細かい隙間は、昔ながらの刷毛を使用して塗装します。
工事完了後の点検では、のぞき込まないと見えない隙間もきちんと塗装されているか、確認しましょう。

付帯部分の塗装

霧よけ・換気フード

霧よけにさび止めを塗ります。
金属の建材を使用した霧よけや庇(ひさし)などは、下地にさび止めを使用することで、さびの発生を抑え、建材の腐食を防止します。笠木(かさぎ)のさび止め塗装もしました。

さび止めを塗った霧除けの中塗りです。外壁と同様に、仕上げの塗料は中塗りと上塗りの2回に分けて重ね塗りします。

仕上げの上塗りを行います。ローラーで塗りにくい隅の塗装には、刷毛を使用しました。

換気フードも霧よけと同様の塗装を行いました。
今回、A様は付帯部分のカラーに、外壁の色とは対照的なブラックを選びました。
面積の少ない付帯部分を濃い色にすると、建物のアクセントになります。

雨戸

雨戸は溝が沢山あるため、ローラーではなく作業効率の良い吹付け塗装を行います。
塗料を噴出するスプレーガンを使う塗装方法です。
吹付け塗装は薄づきになりがちなので、しっかり重ね塗りをして仕上げます。

全ての箇所の塗装が完了しました。
養生を外し、窓枠などに付いた塗料をきれいに落として清掃したあと、施主様と一緒に最終点検を行います。

玄関ポーチの天井もきれいに塗装され、明るく清潔感のある印象です。
最終点検が完了したら、足場を外してすべての工程が終了です。

まとめ

破風に入っていたクラックはすっかりなくなり、心配だった外壁の防水性能も回復しました。
建物を長持ちさせるために大切な外壁塗装ですが、外観の美しさを向上させる重要な役割もあります。
外壁塗装の際に、色選びにこだわりたいお客様も沢山いらっしゃいます。

今回A様は、爽やかな印象の若草色を選びました。
以前の白い外壁の清潔感はそのままに、ガラッと雰囲気が変わり、新鮮だと喜んでいただけました。
大切な住まいをより愛着のあるものにするためにも、お気に入りのカラーを取り入れたいですよね。

しかし、外壁のカラーは、単純に好きな色を選ぶのではなく、慎重に選ぶ必要があります。
実際塗装するとイメージと違っていたり、街の景観を害したりしてトラブルに発展する場合もあります。

いえふくでは、外壁塗装をご検討の際に、塗料の性能だけでなく、景観など様々な視点から、ご満足いただける色選びをお手伝いします。