施工事例
劣化のサインを見逃さず適切な塗装を(神奈川県海老名市)
はじめに
外壁の汚れが気になるとのことで、A様よりメンテナンスのご依頼を頂きました。
外壁の汚れは、建物を古びた印象にしてしまうだけでなく、塗膜が劣化しているサインでもあります。
モルタルやサイディングなどの外壁材は、塗膜により表面が保護されており、防水性を高めたり、汚れの付着を抑制したりしてくれています。
しかし、日々の雨風や紫外線などの影響で徐々に塗膜は劣化し、保護機能が低下していくのです。
大気中にはさまざまな汚れが含まれているため、外壁は汚れやすい環境にあることは事実です。
汚れた外壁は建物の美観を損ないますので、定期的な塗り替えを行うことで少しでも汚れにくくすることが大切です。
Before
外壁に付着した汚れは、市販の外壁用クリーナーなどを使用して自分でもある程度落とすことが可能です。
しかし、2階部分や汚れがつきやすい軒天などは、高所での作業となり危険を伴うため、自身で行うメンテナンスに限界があります。
After
外壁全体を塗り直したことで、家は新築のような輝きを取り戻しました。
施工手順
どのようにしてT様邸は生まれ変わることができたのでしょうか。詳しく手順を見ていきましょう。
足場設置
まず始めに、住宅を囲むように足場を設置し、その周囲を養生シートで囲みます。
養生シートは、外壁を洗浄する際、塗装時に近隣に水や塗料が飛び散るのを防ぐ役割があります。
足場に乗って作業することで、より効率よく丁寧な塗装工事が可能です。
高圧洗浄
高圧洗浄では、外壁に蓄積した汚れや古くなった塗膜を落とすことが目的です。
塗装面を綺麗にすることで、新しく塗る塗料の密着性が高まり、塗膜の耐久性が向上します。
洗浄をおろそかにしてしまうと、どんなに丁寧に再塗装しても塗装後2、3年で塗膜が剥がれてしまうなどのトラブルを引き起こしかねません。
ですので、高圧洗浄は時間をかけ丁寧に行う必要があるのです。
今回は、外壁だけでなく塀の洗浄も行いました。
養生作業
高圧洗浄で外壁の汚れが落とせたら、次は養生作業に移ります。
養生とは、塗料を付着させたくない箇所を、ビニールやマスキングテープなどで覆う作業です。
養生をしっかり行うことで、塗料の飛び散りを防ぐことができ、塗装後の見栄えが良くなります。
コ-キング
外壁の目地部分に小さなひび割れや劣化がいくつか見つかったため、コーキング材を注入して補修します。
劣化した目地を放っておくと、隙間から雨水が入り込み、外壁の内部に被害をもたらす可能性があるので、必ず定期的なメンテナンスを行いましょう。
下塗り
コーキングが完了したら、いよいよ塗装に移ります。
外壁塗装は3度塗りが鉄則で、下塗り・中塗り・上塗りを行います。
一番初めに塗る下塗り材は、塗装面と塗料をしっかり密着させるため、無くてはならないものです。
中塗り
下塗り材をしっかりと乾燥させた後、中塗りの作業に移ります。
中塗りには上塗り材と同じ塗料を使用します。
同じ塗料なので一度塗ればいいのでは?と思われる方もいらっしゃいますが、ムラ無く均一な仕上がりにするために重ね塗りは必要不可欠です。
仮に下塗り1回、上塗り1回の計2回しか塗装を行わなかった場合、塗りムラが発生する恐れが生じてしまいます。
上塗り
中塗りも下塗りの時と同様にしっかり乾燥させ、最後に上塗りを行います。
各工程間で必要になる乾燥時間は、塗料の種類や温度、湿度、気候などによって異なります。
十分な乾燥時間を取らずに次の工程に移ってしまうと、後に剥がれや色ムラなどの不具合を起こしてしまいます。
隣家との間が狭い場合や外壁の下部などは、塗りムラや塗り残しの発生しやすい部分でもあります。細かい部分には刷毛を使用し塗装していきます。
きれいな青空のもと作業は順調に進み、全ての工程が完了しました。雨が降ってしまうと、作業は途中で中断せざるを得ません。
比較的天候が安定している10月から11月頃は、工期スケジュール通りにスムーズに作業が進むことが多く、外壁塗装に適している時期といえます。
まとめ
塗装直後はきれいな状態になるのは当然です。
いえふくのお仕事は、時間が経ってからより満足度を実感していただけてこそなので、塗料の持つ耐久性が最大限に発揮されるように適切な手順で丁寧な塗装を徹底して行います。
大切な住まいを美しく保ち、より快適に過ごすためのお手伝いができれば嬉しく思います。