はじめに

紫外線や風雨にさらされる家の外壁には、ほこりやコケ、カビなどの汚れが付いてしまいます。
これらの汚れを放置すると、塗料の剥がれやヒビ割れなどの劣化が起こるのです。

外壁塗装の定期的なメンテナンスは、家の美観を高めるだけではなく、外壁の耐久性を高めることにつながります。
ご依頼いただいたT様邸は、白い外壁のために家全体の汚れが目立っている状態でした。
特に、サッシなど鉄部からのサビにより、白い外壁が茶色く汚れて家全体が老朽化しているようにも見えます。

今回は外壁の塗り直しに加えて、鉄部にサビにくい塗料を塗りました。
この塗料を塗装することで、見た目がよくなるだけではなく、鉄部の防水性や耐久性を高められます。
サビを防いで、外壁や家自体の老朽化を抑えることができました。

それでは、見違えるように生まれ変わったT様邸の施工事例を紹介します。

施工手順

どのようにしてT様邸は生まれ変わることができたのでしょうか。
詳しく手順を見ていきましょう。

下地調整

足場を設置した後は下地調整をします。
下地調整とは、塗装する前に古い塗料やほこり、苔などの汚れを落とす作業です。
外壁を洗浄することで、これから塗る塗料がより密着し、乗りやすくなるのです。

外壁洗浄前

洗浄で、どれほど汚れが落ちるのか比較してみましょう。
まずは洗浄前の写真です。
外壁の溝やコーキングは汚れが付着して、色がくすんでいます。

外壁洗浄後

サイディングの凹凸に付いた汚れを、高圧洗浄で除去しました。
洗浄するだけでも、ずいぶんきれいになります。
バルコニーも同じように洗浄しました。
下地調整は仕上がりを左右する大切な作業です。

雨戸や樋などの鉄部は、マジックロンというたわしのような道具で研磨して、サビを落とします。

養生

下地調整の次は、養生を行います。
塗装の際、飛び散った塗料が付着してほしくない場所を、ビニールやテープで覆う作業です。

コーキング施工

外壁材のボードとボードの継ぎ目にある目地を「コーキング」といいます。
今回は、コーキング部分に汚れや劣化がみられたので、新しいコーキングに交換しました。

まずは、古いコーキングを剥がす作業です。
取り残しがないようにしっかり剥がします。
コーキング部分の周囲はテープを貼り、養生します。

続いてプライマーを塗布します。
プライマーとは、外壁とコーキングがより密着するための下地調整材です。

プライマーを塗った後はコーキングを注入し、専用のヘラを使って均一にならします。
コーキングが乾く前に周りの養生テープを剥がして、コーキングの施工は完了です。

下塗り

いよいよ外壁の塗装です。
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの3回に分けて行います。
まずは下塗りからていねいに行います。
中塗り・上塗りの塗料を美しく密着させるためにも、下塗りは大切な作業です。

軒下を下塗りする様子です。
軒下は目につきにくく、作業が難しい場所です。
軒下でも手を抜かず、塗り残しがないように作業をします。

中塗り

下塗りの次は中塗りです。
ムラのないように塗っていきます。

樋や破風板、雨戸は茶色の塗料で塗ります。
溝などの細かい部分も塗り残しがないよう、注意しながら塗装します。

上塗り

最後に仕上げの上塗りを行います。
汚れにくく耐久性のある塗料を使用しています。
下塗り、中塗りをムラなくていねいに行ったので、美しく仕上げることができました。

樋や破風板も、すみずみまで3度塗りしたことで光沢のある仕上がりになりました。