施工事例
劣化したコーキングを打ち替えて外壁もベランダも防水性能を取り戻した施工例(神奈川県逗子市)
はじめに
外壁塗装で最重要なことは、外壁の防水性能をよみがえらせることです。サイディングのつなぎ目を埋めるコーキングが劣化すると雨漏りの危険が高まるので、外壁本体同様に注意を払う必要があります。
雨水の浸入を防ぐには、外壁以外の部分の防水性が失われていないか日頃から定期的にチェックをするようにしましょう。ベランダは外壁より飛び出しているため、雨漏りがしやすい箇所です。
外壁塗装の際にはあわせて防水工事を行うとよいでしょう。
外壁もベランダも万全の塗装を施し、新築同様の防水性を取り戻したK様邸の施工例をご覧ください。
Before
緑多い閑静な住宅地に建つK様邸です。
3種類の異なるデザインのサイディングを使い分け、柔らかなベージュが周囲の緑とマッチしています。
よく手入れされているK様ですが、樹木がある側は日当たりが悪く、経年劣化にともなってカビやコケの繁殖がひどくなってきていました。
サイディングの継ぎ目を埋めるコーキングが硬く劣化し、雨水が隙間から浸入するのを防ぐ機能は失われてしまっています。外壁塗装を迷われていたK様も、この状態を見てすぐに外壁塗装を決断されました。
コーキング同様に劣化し、塗膜が剥がれかけているベランダの様子です。水平に近いベランダは雨水が溜まりやすく、防水性能が失われれば容易に雨水が浸入します。
遠目には黒々ときれいに見える屋根ですが、表面の塗装が劣化して剥がれはじめています。
外壁と屋根の塗装を同時に行えば足場代が1回で済むので、別々に行うよりも工事費用の総額を安くすることができます。わずらわしい工事も1回で済むので、お客様のメリットも大きいといえます。
K様のご依頼を受けて、屋根の塗装とベランダの防水塗装も外壁塗装に合わせて実施することとなりました。
After
重厚な色調で塗り替え、大変身したK様邸です。
カーキグレーとシルバーのコントラストが注文住宅らしい家の形とあいまって、これまで以上の高級感をかもし出しています。
屋根も黒くつややかに塗り替え、新築のような美しさです。
防水性能を取り戻し、外観もこれまで以上に好みとなった新しい住まいに、K様も大満足です。
施工手順
足場・飛散防止シートの設置
塗装作業を行う前に足場を設置します。高所で行う作業では、職人の安全を確保するため、足場の設置が義務付けられています。
大切なお客様の住まいに傷をつけることがないよう、慎重に足場を組み立てました。
足場の周囲には飛散防止シートを設置し、高圧洗浄の水や塗料が飛び散って近隣にご迷惑がかからないようにしました。
高圧洗浄と清掃
塗装前に清掃と高圧洗浄を行い、長年蓄積したゴミや汚れを除去していきます。
大きな樹木が近くに生えているK様邸では、ベランダや雨樋に詰まった落ち葉を全て取り除くことから始める必要がありました。
外壁に繁殖していたコケや藻は、古い塗膜とともに高圧洗浄で残さず除去しました。
古い塗膜や汚れが残っていると、上から塗料を塗り重ねても早期に剥がれてくる危険があります。洗い残しがないようにていねいに作業を行いました。
コーキングの打ち替え
外壁塗装の前に、劣化が激しいコーキングを取り除いて新しく打ち替える作業を行います。K様邸の場合、屋根と外壁の取り合い部分やサイディングの角、日当たりがよい南面のサイディングで劣化が進行していました。
この部分では、コーキングがサイディングから剥がれてすきまができているのがわかります。
まずはペンチで古いコーキングを除去します。
コーキングを打ち替える前に、マスキングテープを両側に貼って養生します。マスキングテープがうまく貼れていないと、仕上がりの美しさが損なわれます。
手早く、まっすぐに貼れるのも、よい職人の条件です。
養生が終わったらプライマーと呼ばれる下塗り剤を塗布し、新しいコーキングがつなぎ目にしっかり密着するようにします。
プライマーが乾いたら、新しいコーキング剤を充填します。
コーキング剤を継ぎ目にすき間なく充填させるのはなかなか難しく、職人ならではの技といえるでしょう。コーキング剤はすぐに硬化が始まるので、作業は手早く行います。
ヘラを使って表面をならし、コーキング剤が完全に硬化する前にマスキングテープを剥がします。
完璧な仕上がりです。
養生作業
塗装をしない部分はマスキングテープやビニールシートで覆い、塗料で汚れるのを防ぎます。
下塗り
しっかり養生を行ったら、いよいよ外壁塗装工程に入ります。
外壁塗装の原則は、下塗り-中塗り-上塗りの3回塗りです。多くの塗料メーカーが3回塗りを推奨していることからも分かるとおり、塗料の性能を最大限引き出すには最低3回の塗装を重ねることが必要なのです。
最初の工程下塗りには、以下のような重要な役割があります。
- 下地のヒビなどを埋めて補修する
- 下地と塗料をより密着させる
- 塗料が下地に吸い込まれ、塗りムラになるのを防止する
外壁表面に凸凹の模様があるK様邸では、細かな部分まで下塗り塗料が行き渡るようにていねいに作業を行いました。
中塗り
下塗りの次に行うのが中塗りです。
中塗りと上塗りでは、同じ塗料を用いるのが一般的です。2回塗り重ねることで塗膜の厚みが増し、美観や耐久性が向上します。
中塗りには、下地に仕上げの上塗り塗料が吸い込まれて塗りムラになるのを防止する効果もあります。美しく、耐久性と防水性に優れた塗膜となるよう、塗り残しなく塗装しました。
上塗り
塗装の最終工程が上塗りです。ムラや塗り残しがないよう、ローラーとハケを使い分け慎重に上塗りを行いました。
塗料を塗り重ねたことでツヤが増し、新築のような仕上がりです。
付帯部分の塗装
破風や雨樋、霧除けなどの付帯部分は、面積は小さいながら仕上がりの見た目を左右する重要な部分です。
破風は屋根と同じ濃い色で塗装しています。外壁を走るパイプは、外壁の色に合わせて塗り分けることで目立たないように仕上げました。
破風もパイプも、外壁塗装同様に3度塗りで仕上げています。
屋根の塗装
高額な足場を組む塗装工事を2回やらなくてもすむように、屋根の塗装も一緒に実施しました。
太陽の光に晒され続ける屋根は外壁よりも過酷な環境で、劣化が激しい部分です。屋根専用の耐久性の高い塗料を使い、外壁同様に3度塗りで仕上げます。
塗料を惜しまずたっぷり下地に吸わせ、ていねいに塗り上げました。
ベランダの防水工事
ベランダ床の防水層が劣化していたK様邸では、ベランダの防水工事も行いました。
防水対策は完璧に行いたいというK様のご要望により、FRP(繊維強化プラスチック)のシートを貼る防水工事を行うこととなりました。
まずはベランダの下地とシートが密着するよう、プライマーと呼ばれる接着効果のある下塗り剤を塗布します。
繊維状のシートを敷いて樹脂を流す作業を2回繰り返し、しっかりとした防水層を作ります。
流し込んだ樹脂が固まったら、防水性の高い塗料で防水塗装を2回繰り返します。
ローラーが使えない部分はハケを用いて、塗り残しがないように仕上げました。
最後に透明なトップコートを塗って完成です。工程を見ていたK様は「これだけ工程を重ねていれば防水性能は万全ですね」と感心されていました。
仕上がり
K様邸の外壁塗装が完成しました。
高級感溢れる色調と仕上がりに大変ご満足をいただきました。
まとめ
外壁塗装工事で必ず必要となる足場は設置作業費が高額で、30坪程度の一般的な住宅でも20万円前後かかるといわれています。屋根や付帯部分の補修や塗り直しをまとめて行えば足場設置料が1回で住み、工事費用の合計金額を安く抑えることができます。
雨水が浸入しやすいのは屋根や外壁だけではありません。ベランダの床や手すりも雨漏りがしやすい箇所として知られています。
外壁塗装を検討されている方は住まい全体の状態をチェックし、必要な補修や塗装を行っていただくことをおすすめします。
いえふくは、外壁の状態や材質に応じて最適な塗料・塗装方法による施工を行っています。
外壁塗装を検討されているお客様は、どうぞお気軽にご相談ください。