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施工事例

大人っぽいモノトーンの戸建てを温かみある茶とベージュの外壁へ!(神奈川県厚木市)

はじめに

今回ご紹介するK様邸は、築20年程度のモルタル外壁を採用したお家ですが、築年数の割には汚れやカビなど特に見られず、きれいな印象を受けます。

しかし、よく見ていくと、外壁の複数個所でクラックが見られ、中には幅0.3mmを超えるクラックもある状態でした。

K様邸では、塗装に入る前にこれらのクラックに補修を施しています。また、外壁の色を変える塗装も行っており、デザイン面でも参考になる部分があるでしょう。

Before

K様邸の施工前の様子です。

K様邸はご覧の通り、いわゆる旗竿地(宅地(旗)に細い道(竿)がついた形の土地)と呼ばれる土地に建てられたモルタル外壁のお家です。玄関周りにあるレンガ調のアクセントがおしゃれです。

別の角度から見るとこの通り。グレーとブラック・レンガ調のホワイトとモノトーンでまとめています。

遠目にはカビやコケはもちろん、目立った汚れも見えませんが、一部クラックが生じている部分もあります。

今回の外壁塗装では、塗装前にこれらクラックの補修も行っています。

After

K様邸の施工後の様子です。

明るいグレーだった部分はベージュに変え、ブラックだった部分は茶系の色に変更し、がらっとイメージが変わりました。

外壁部分だけでなく、雨樋や上裏(あげうら)などの細かな部分の塗装も行っています。

なお、上裏とは建築用語で見上げることで見える部分(ひさしや階段の裏など)のことを指します。

上記写真では、玄関の上の部分が上裏となります。


施工手順

それでは、K様邸の工事の様子をご紹介していきます。

足場設置

作業に入る前に足場と塗料の飛散を防ぐ飛散防止シートを設置していきます。

K様邸は隣地が近いので注意しながら設置を進めていきます。

K様邸では大丈夫でしたが、隣地との距離が30cm程度しかない場合などには所有者の方に許可をいただいて、隣地に足場の基礎部分を設置させてもらうこともあります。

高圧洗浄

塗装に入る前に高圧洗浄機を使って外壁を洗浄していきます。

外壁・雨樋・軒天・トタン部分などあらゆる部分を洗浄していきます。塗装箇所に汚れが残っていると、塗装完了後に早期の塗膜の剥がれ等につながってしまいます。

高圧洗浄機は威力が強く、箇所によっては外壁などを傷めてしまうこともあるため、強さや距離を調整しながら洗浄を行っていきます。

とくに、クラックが見られる部分に強く洗浄機を当ててしまうと、クラックが拡がったり、建物の躯体内部に水が入ってしまったりする可能性があるため、より慎重に洗浄機をかけます。

養生作業

高圧洗浄が済んだら、テープやシートを使って養生していきます。

養生は塗装した際に、色の異なる部分に塗料が付いてしまわないようにします。

クラック補修

モルタル外壁では、必要に応じてクラックを補修する必要があります。

幅3mm以下などの細かなクラックであれば、塗料を塗布するだけでクラックを埋めることもできます。しかし、幅の広いクラックはシーリング材で埋めるなど対策する必要があります。

K様邸は写真のようなクラックが複数個所で見られました。これだけ幅の広いクラックは塗料だけで埋めることは難しいです。

クラックを放っておくと、雨水が建物の躯体に侵入することによる耐久性の低下などにつながってしまいます。

シーリング材で埋めた様子です。これで雨水の侵入を防ぐことができます。

この上から塗料を塗布していくため、クラックは全く目立たなくなります。

下塗り

養生やクラック補修が終わったら塗装に入ります。

写真は塗装前の様子です。

外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3工程で行うのが一般的です。下塗りは中塗りや上塗りの塗料の密着度を高めたり、外壁の凸凹を整えたりする目的で塗布します。

ベランダのブラック部分も下塗り用の塗料を塗布していきます。色は中塗りや上塗りの塗料で付けていくため、この段階では気にする必要がありません。

中塗り

下塗りの塗料が乾いたら中塗りに入ります。

外壁のうち、明るい部分の塗装です。塗装前よりも明るい色になっています。

ベランダ部分のブラックだった部分には、下地のブラックを目立たなくするため、中塗りでは一度白く塗装しています。

上塗り

中塗りが乾いたら上塗りです。

上塗り塗装中の様子です。同じ色を塗布していますが、上塗りではより鮮やかに着色されているのが分かります。

上塗りが完了しました。

ブラックだった部分は茶系の色で仕上げています。

仕上がり

以上で外壁塗装の工程が終了しました。


付帯部分の塗装

続いて、付帯部分(トタン部や上裏、雨樋など)の塗装の様子をご紹介していきます。

トタン部

最初にトタン部の塗装の様子をご紹介します。

トタン部分は、施工前に錆などを落とすため、ヤスリがけを行います。

また、最終的な塗装前に錆止め成分の入った塗料で下塗りを行います。

最後に、光沢のある塗料で仕上げました。

上裏

次にご紹介するのは、上裏部分の塗装です。

上裏部分の塗装前の様子です。

外壁と同様、上裏を塗装しました。塗装前はベランダ部分と上裏部分は同じ色でしたが、塗装後は上裏部分の色は外壁部分と同じ色に変更しています。

雨樋

最後に雨樋部分の塗装をご紹介します。

施工前の様子です。

塗装後の様子です。雨樋は目立たない部分ですが、塗装を施しておくことで全体の完成度を高めてくれます。

また、塗膜が雨樋を守ってくれるため、雨樋自体の耐久性向上にもつなげることができます。


まとめ

モルタル外壁はクラックが問題となりやすいです。

小さなクラックであれば、塗装するだけでクラックを埋めることもできます。しかし、K様邸では塗料だけでは埋められない大きさのクラックが複数見られたため、塗装前にクラック補修を行ってから塗料を行っています。

色を変えることでイメージチェンジできたK様邸ですが、同時に塗装を施すことで建物全体の耐久性アップを実現しています。