施工事例
グレー系からブラウン系に大変身(神奈川県大磯町)
はじめに
どんなにピカピカの家を新築しても、時間が経てば汚れてしまいます。
外壁の汚れが目立ち始めたら、塗料の持つ機能が衰えてきた証拠。
「汚れくらいなら気にしない」という方でも、大切な住宅を守るためには外壁塗装をしなければなりません。
今回紹介するS様邸は、デザイン性の高い住宅で見た目にも気を配られていることから、少し早めの外壁塗装をご依頼いただきました。
外壁の一部だけが違う色になっている遊び心溢れる住宅を違う配色へと変更して、全体のイメージを変えることに成功した事例です。
それでは、S様邸が生まれ変わる様子を紹介します。
Before
こちらが施工前のS様邸です。
遠目ではそれほど汚れていない印象ですが、S様いわく「新築の時よりもはるかにくすんでしまっている」とのこと。近づいて見てみると砂ぼこりや黒ずみが多く付着しています。
交通量の多い道路に面していることもあって、排気ガスによる汚れも考えられます。
横から見るとS様邸のデザイン性の高さがわかります。
濃いグレーの部分が新しい色へと変更します。
After
こちらが施工後のS様邸です。
時間変化を感じさせない、新築のような出来栄えとなっています。
濃いグレーだった部分をブラウンにすることで、劇的なイメージチェンジを遂げました。
新築時には屋根と違う色が良かったそうですが、時間が経つにつれ「屋根と同じ色にしたい」という思いが強まったそうです。
施工を終えた時には、ご家族みんなで幸せそうに新しい家を見上げておられました。
施工手順
足場設置
外壁塗装において欠かせないのが足場です。
足場を組むことで職人の作業場所が確保でき、品質向上へとつながります。
もちろん落下防止にも役立ち、事故の発生を防ぎます。
外壁塗装にかかる費用の大きな割合を占める「足場代」ですが、品質向上のためにも、職人と住人の安全のためにも欠かせない工程なのです。
高圧洗浄
足場を組み終えたら、業務用の高圧洗浄機を用いて効率よく汚れを落としていきます。
経年でこびりついた黒ずみも、砂ぼこりや排ガスの汚れも、高圧洗浄機を使えばラクラク落とせます。
業務用高圧洗浄機は本当に威力が強いため、外壁の素材を考慮して威力を調節して洗浄します。
養生作業
ひと通り洗浄を終えたら、養生の作業に移ります。
窓やドアをビニールシートで覆い、塗料が付着してしまわないようにします。
外壁塗装に用いる塗料はとても性能が高いため、一度付いてしまうと簡単には取れなくなっています。
窓やドアを汚してしまわないよう、丁寧に養生作業を行います。
塗料や作業中のほこりが飛び散ってしまうのを防ぐために、車を養生で覆うことも忘れてはいけません。
施工に集中できる環境を整えることこそプロの職人の仕事です。
コ-キング
サイディングボードを使用した外壁には、コーキングと呼ばれるつなぎ目の部分が存在します。
コーキングにひび割れや破断が発生している場合は、補修をしてから塗装をしなければなりません。
S様邸はそれほど劣化部分が多くなかったため、既存のコーキングを残したまま補修する「増し打ち」で対処しています。
もし全体的にコーキングの劣化が見られる場合、「打ち替え」という補修をすることになります。
打ち替えは既存のコーキングを全て取り除き、新しいコーキングを打ち込む補修方法です。
増し打ちよりはるかに時間がかかるため、劣化部分が少ない場合は増し打ちで対処することがほとんどです。
下塗り
コーキングの補修までを終えたら、いよいよ塗装の工程に入ります。
外壁塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回に分けて塗装していくのが基本です。
下塗り塗料はプライマーとも呼ばれ、様々な役割を持っています。
下塗り塗料を塗る目的として、まずは機能面での役割が挙げられます。
下塗り塗料は接着剤のような役割をしてくれ、外壁材と上塗り塗料との密着度を向上させてくれます。
もし下塗りをせずに塗料を塗ってしまうと、施工後すぐに塗料が剥がれてしまうなどの不備が起きやすくなります。
塗料が持つ機能を最大限に活かすために、下塗りは欠かせない工程です。
そして、次に見た目を良くする役割が挙げられます。
施主様がどんな色の外壁を希望する場合でも、下塗り塗料の色は白か透明であることがほとんどです。
なぜなら、既存の塗料の上から直接塗るよりも、白や透明の下塗りを挟んでから塗る方が色は鮮やかになるからです。
このように、下塗り塗料には機能面でも見た目の面でも大切な役割があるのです。
ちなみに遮熱塗料など特殊な塗料を使用する場合は、下塗り塗料が指定されているケースもあります。
中塗り
下塗りを終えたら中塗りの工程に入ります。
中塗りをすることで、外壁塗装の仕上げとなる上塗りをより密着させることが可能です。
基本的に中塗りは上塗りと同じ塗料を使うことが多く、2回に分けて塗るため塗りムラを防ぎやすくなっています。
この後に上塗りが待っているからといって手は抜かず、丁寧に施工を行います。
上塗り
最後の塗装工程が上塗りです。
中塗り塗料が十分に乾いたことを確認してから作業を行います。
外壁塗装の仕上がりに直結する工程であるため、より心を込めて丁寧に塗装を行います。
塗料によって乾燥させる時間は決まっていて、その時間を守らなければ塗料がすぐに剥がれてしまうなどの問題が発生します。
塗料が持っている機能を最大限に発揮させるためにも、乾燥時間はきちんと守る必要があります。
仕上がり
くすんでいた外壁はピカピカに生まれ変わり、新築時と変わらない美観を手に入れました。
新築時と変わったことといえば、外壁の配色を変更したこと。
「やっと外壁と屋根の色を揃えられた」とS様も満足していらっしゃいました。
美観を重視する人もそうでない人も、外壁塗装は早めに行うことをおすすめします。
まとめ
S様邸は道路に面している立地であったため、砂ぼこりや排ガスの汚れの影響を受けやすい住宅でした。
住宅の状態は立地環境によって大きく変化し、塗料の寿命もそれによって長くなったり短くなったりします。
「外壁塗装は10年が目安」と言われていますが、立地環境によってはもっと早く行わなければならないこともあります。
定期的に自宅の状態をチェックし、「汚れてきたな」と感じるようになったら、それは外壁塗装をすべきサインです。